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平成26年度第2回宮崎県公共事業評価委員会審議録
1.開催日
平成26年12月18日(木曜日)
2.場所
宮﨑県庁6号館623号室
3.出席者
- 委員
- 委員長谷口義信
- 委員稲垣仁根
- 委員柴田志摩子
- 委員瀨﨑満弘
- 委員平奈緒美
- 委員谷口由美繪
- 委員鳥山純代
- 委員村上啓介
- 執行部局
- 事務局
4.審議事業
(対象理由)
- 事業採択前の準備・計画段階にある公共事業で5年を経過するもの
- 事業採択後10年を経過する公共事業
- 事業採択後5年を経過する時点で着工できないことが明らかな公共事業
- 再評価実施後5年(下水道事業にあっては10年)を経過する公共事業
- 1.から4.項の規定にかかわらず、国の対象要件が示された国庫補助事業で、再評価を実施する必要があると認める公共事業
- 社会経済情勢の変化等により再評価を実施する必要があると認める公共事業
5.審議結果
- 県土整備部所管事業における公共事業事前評価について
次の事業については、評価の内容及び方針は適当である。
- 街路事業安賀多通線溝口工区
- 農政水産部所管事業における公共事業再評価の審議結果について
次の事業については、評価の内容及び方針は適当である。
- 河川事業横市川
- 河川事業丸谷川
- 河川事業川
- 県土整備部所管事業における公共事業事後評価の審議結果について
次の事業については、評価内容は適切であると認める。
- 道路事業国道448号名谷工区
- 街路事業蔵原通線
6.審議録
県土整備部所管事業における公共事業事前評価について
(1)街路事業安賀多通線溝口工区(延岡市)
- 委員
1期工事の完了後に2期工事を実施するのか。
- 県
そのように考えている。都市計画事業では国の認可を得て告示を行なうことになるが、事業地に制限がかかるため事業期間を7~8年とした工区設定をしている。
- 委員
街路樹や電線地中化の計画はあるのか。
- 県
街路樹については、見通しが悪くなる恐れがあるため今のところ計画にはない。電線地中化については、事業化後に電力事業者等と協議を進めていきたい。
- 委員
工事期間中、通行止めや片側通行となるのか。
- 県
一部車線を切り替えて片側交互通行になると思われる。
- 委員
事前評価シートの審査項目「事業計画への住民参加に関する事項」のマイナス2とは何か。
- 県
事業に関して住民の大半が反対意見である箇所はマイナス2点の減点評価となる。今回の事業はそういうことはない。
県土整備部における公共事業再評価について
(1)河川事業横市川(都城市)
- 委員
総事業費が30億円ぐらい増加するということだが、今回、費用対効果で算出された総費用は幾らの増加で計算されたのか。費用対効果の計算の額とが合わないのはなぜか。
- 県
費用対効果で算出している総費用は、現在価値化した数値となっており総事業費とあわない。
- 委員
前回の再評価時の計画から総事業費が約倍になるというのは、計画に不備があったのではないか。
- 県
前回までの護岸の構造は、低水護岸、高水敷、高水護岸は芝を張るだけの計画にしていたが、近年の出水状況や土質の関係から護岸の計画をより強いものにしたため事業費が増加している。また、樋管を設置するにあたり当初は、地盤が良いと想定し標準的な設計にて計画してたが、地盤が非常に悪く設計費用と工事費用が増加している。さらに、河川掘削の残土を周辺で実施していた圃場整備と連携して処理する予定であったが、河川事業が予算の関係から遅れが生じたため工程が合わなくなり、都城志布志道路などに利用したため運搬費用も増加したためである。
- 委員
ジオテキ護岸を施工するのは、右岸側、左岸側どちら側か。
- 県
今施工が終わっているのは左岸側だけである。右岸側も施工する計画である。
- 委員
なぜ右岸側も施工するのか。
- 県
流速が速く張り芝ではもたないためである。
- 委員
この河川にジオテキ護岸を施工しなければならない理由は、被災は受けていないが堤防の土質が悪いため採用するということか。
- 県
その通りである。それと芝の活着が悪いことへの対応でもある。
- 委員
ジオテキ護岸の方が、コンクリートやブロック等の従来の護岸より安いということもあるのか。
- 県
その通りである。
(2)河川事業丸谷川(宮崎市)
- 委員
この河川は災害を受けたのに総事業の増加が少ないのは、災害復旧関連等の別の事業を導入しているのか。先程の河川と何が違うのか。
- 県
災害復旧事業は、河川施設が壊れそれを原形に戻す事業である。この河川は平成22年に越水しているが、護岸に大きな被災は無かった。今回、事業費の増加は、補償物件の詳細調査の結果、費用が増加したためである。
- 委員
平成22年は、計画を上回る降雨だったのか。それともおおむね計画の降雨量か。
- 県
平成22年は、おおむね5年に1回の雨量であった。
- 委員
この河川の計画は、10年に一度の降雨量を対象とした計画か。
- 県
その通りである。
- 委員
10年に一度の降雨量を超えたらどうなるのか。
- 県
それ以上の降雨があれば、水が川を越水して浸水することになる。
- 委員
丸谷川は、山田町の中心街なのに10年に一度の降雨量を対象とした計画でよいのか。
- 県
過去の出水で一番被害が大きかった平成5年の降雨が、おおむね10年に1回程度であることや丸谷川の下流側も10年に一度の降雨量を対象とした計画で整備を行なっている関係もあることから同じの規模で整備を行なっている。
(3)河川事業追手川(宮崎市)
- 委員
堤川の放水路には排水機場は要らないのか。
- 県
30年に一度の降雨量を対象とした計画で整備しており、ポンプは必要ない計画である。
- 委員
洪水時は放水路から三財川に流す計画になっており、放水路から堤川に接続する樋門を閉鎖すると堤川に水が流れないので、放水路は越水するのではないのか。
- 県
現在、三財川を改修しており、河川水位が現在より下がる計画になっている。放水路の水門を閉める時間が今より短くなる。水門を閉めている間に溜まる水は、家屋の床下までであることからポンプの計画はない。ただし、今後の雨の降り方等の状況が変われば、ポンプが必要になる可能性もある。
- 委員
水門を閉めても床下浸水ぐらいでおさまる見通しか。
- 県
その通りである。
- 委員
住民の方には、床下浸水までの可能性はあるということを説明しているのか。
- 県
説明して工事に入っている。
県土整備部部における公共事業事後評価について
(1)道路事業国道448号名谷工区(串間市)
- 委員
計画したときの当初の事業費と事業期間、それに対して増えたか減ったか、その理由は。
- 県
当初は21億円、最終額は22億7,900万円であり、約1億8,000万円の増加である。事業期間は16年度から20年度までの5年間を予定していたが、平成21年度に完了しており1年延びている。理由は地質の影響によりトンネルのルートが変更となったためである。
- 委員
今回費用対効果との比較する数値が無いが、ヒアリングによって得られた意見を基に事業効果が発現されているなどの評価をするのは非常に厳しい。事業効果の発現状況などについて、例えば漁業について計画当初は出荷量が増加すると予測していたが、実際には出荷量が減ったとか、医療について想定何人に貢献する予定であったが、道路が完成したことにより人口が減って、貢献する人数が減ったなど、当初の計画、予測と異なった点が重要であり、今後新たに事業を計画するうえで、役に立つと思う。当初計画時に出荷量の増加や救急医療の搬送時間の短縮など予測した数値があったのではないか。
- 県
事前評価を行なっていれば、費用対効果の算出の際に救急救命率の向上便益や走行不安解消便益、孤立化の解消便益などを算出するので、見込んでいる便益に対して結果をある程度だせる。しかし、今回の名谷工区については、主目的が安全で円滑な通行の確保ということで、当初計画時点で水産業に対して出荷量が増加するなどといった想定はおこなっていない。今回示している水産業や救急医療等の発現状況は結果としてこのような波及効果が発現されたというような言い方になる。
- 委員
安全で円滑な通行が確保されたことが評価する点で、その他に波及効果がありましたということですね。要は見直さなければならなかったことが重要で、見直す点が無ければ無いで良いのではないかと思う。
(2)街路事業蔵原通線(都城市)
- 委員
セットバックした土地の所有はだれになるのか。西都城駅の駐車場料金が有料か無料。当初の総事業費はいくらか。
- 県
セットバックした土地は民有地である。駐車場は月極駐車場と送迎用の無料駐車場がある。当初の事業費は約10億5000万円である。
- 委員
維持管理は協定を結んでいるとのことであるが、どのような協定になっているのか。
- 県
地元の協議会では草刈り等を行い、高木の剪定は道路管理者である土木事務所で行なう内容である。
- 委員
駅前広場の整備に関するアンケートで、「やや不満」・「不満」が16%あるが、具体的な意見はどのようなものか。
- 県
「駐車場が狭い」、「もう少し広めの送迎スペースがほしい」という意見があった。
- 委員
地域の活性化に繋がったかというアンケートでは、「役立った」・「やや役立った」という肯定的な意見は54%で、「よくわからない」という意見が多い。
- 県
全体で131名からアンケートを取っているが、平成14年当時の整備前の状況を知らないという方が多数を占めており、このため「よくわからない」という回答が増えたのではと考えている。
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