交番・駐在所Q&A
最終更新日:2018年6月25日
問1.「交番(KOBAN)」の名称の由来は?
明治7年(1874年)に「交番所」が設けられました。
当時は、3人1組の当番員が1時間ごとに特定の要点(交差点等)へ出向き、立番警戒をしたことから「交替で番をするところ」「交番所」と呼ばれていました。
その後、明治21年に至り「派出所」という名称で全国統一されましたが、「交番」という呼び方が市民の間に定着していたため、平成6年に再び「交番」という名称で統一されました。
近年、来日する外国人の増加に伴い、「交番」と関わるケースが多くなってきていることから、外国人にも分かりやすいようにローマ字で「KOBAN」と書いたシンボルマーク入り案内表示板を設置しております。
シンガポールでは、1970年代初め、大規模な高層団地が次々と建設され、治安上の問題が多発したことから、治安維持に最も効果があると判断した「日本の交番制度」を導入することとし、昭和59年(1984年)から、N.P.P.(NEIGHBOURHOODPOLICEPOST)として運用されています。
また、マレーシア、タイ等においても「日本の交番制度」に似た制度を導入しつつあります。
問2.交番と駐在所はどう違うの?
交番や駐在所は、地域のみなさんの暮らしの安全を守る「生活安全センター」として交番は、通常複数の警察官が24時間交替で。(夜間は、隣接する交番で拠点体制をとるため無人になる所もあります。)
駐在所は、通常1人の警察官が家族とともに住んでそれぞれの地域に密着した活動を行なっています。
問3.交番・駐在所の警察官はどんな活動をしているの?
一般的に「警ら」、「巡回連絡」、「立番」、「在所」という勤務があり、時間でパターンを決めて活動します。
「警ら」
「警ら」というのは、パトロールのことで、管内を徒歩や自転車・バイク・パトカーで巡回します。
警らしている警察官の姿を見て悪い人が犯行をあきらめるかも知れませんし、挙動の不審な人については職務質問をして、悪いことをしていれば逮捕することもあります。
「巡回連絡」
「巡回連絡」というのは、家庭や事務所を訪問することで、詳しくは「問4」で説明します。
「立番」
「立番」というのは、交番・駐在所の近くの交差点などに立って、道案内や交通指導取締りをします。
「在所」
「在所」というのは、交番・駐在所の事務所の中で勤務することで、落とし物の受理や困りごとの相談などを受けます。
その他、事件や事故が発生したら無線で指令を受けて現場へ急行します。また、住民からの相談や要望の処理のため、活動することもあります。
問4.交番・駐在所の警察官は何のために家庭訪問しているの?
交番・駐在所の警察官が、家庭や事務所を訪問することを「巡回連絡」といいます。
「巡回連絡」は、警察活動に対する御意見や御要望をうかがったり、犯罪や事故の防止について必要な連絡を行なっています。質問や意見、不安なことがありましたら、その際にお話し下さい。
また、家族構成や非常の場合の連絡先などをお尋ねしますが、これは事件、事故、火災など緊急の場合の連絡に役立てます。
問5.交番・駐在所に警察官がいないときは、どうしたらいいの?
交番・駐在所の警察官は、パトロールや巡回連絡または事件や事故の処理のため、しばしば交番・駐在所を留守にすることがあります。
事務所内のカウンター上に、不在の場合の連絡方法が記載してありますので、これに従って連絡してください。
- 入口が開いている場合は、事務所内のカウンター上の電話
- 入口が閉めてある場合は、入口横に設置された「ボックス」内の電話を使ってください。
いずれの電話も、警察署へ直通となっておりますので、受話器を取るだけでつながります。
ご用件をお話し下されば、必要なアドバイスやパトカーの出動など、内容に応じて対応します。特殊な電話だからといって遠慮する必要はありません。
問6.交番に相談がある場合は、誰を訪ねればいいの?
交番にいる警察官なら誰でも結構ですので、気軽にご相談下さい。
なお、交番の警察官は、それぞれ受持区域をもっています。その受持区域の警察官がいれば、その受持警察官に相談していただくのがよいでしょう。
交番・駐在所は、昼夜の人口、世帯数、面積、行政区画及び事件・事故の発生状況等の治安情勢に応じて一定の管轄区域を受け持っており、その管轄区域を区分して個々の警察官の受持区域を設定しています。
交番・駐在所の警察官は、受持区域の家庭や事務所などを訪問して、警察活動に対する御要望や御意見をいただいたり、犯罪や事故防止等について必要な指導などを行います。
問7.「交番相談員」の標章をつけた人は、何をする人?
その人は、「交番相談員」です。
経験豊富で警察の仕事に詳しい警察官OBが、交番相談員として比較的来訪者の多い都市部の交番に配置され、捜査や事故処理等以外の地理案内、各種相談業務等を警察官に代わって行なっています。
警察官がパトロールや事件、事故等で交番を不在にする場合でも、この交番相談員が皆さんのご相談におこたえします。
問8.留守中、交番の「パトロールカード」が郵便受けに入れてありましたが、これは何?
「パトロールカード」は、交番・駐在所の警察官がパトロール活動中、カギのかけ忘れなど防犯上注意していただきたいことがある場合に、その旨を記載して投げ込みます。
住民の方に、パトロールしていることを知って、少しでも安心感を持っていただくために投げ込むものです。
この「パトロールカード」には、交番の担当者名も記載してありますので、交番への連絡にもご利用下さい。
問9.回覧板で「交番ニュース(ミニ広報紙)」が回ってきましたが、交番はそのほかにどのような情報を提供しているの?
交番・駐在所では、地域の安全に必要な情報を提供するため「交番ニュース(ミニ広報紙)」を作成して配布していますが、声かけ事案やひったくり事件等緊急に警戒を要する時は
- 人目に付きやすい場所にポスターのように掲示して情報を提供する「交番速報」
- FAXを利用して情報を提供する「FAXネットワーク」
- 有線放送、防災無線
などを利用して情報の提供を行なっています。