咽頭結膜熱が流行警報レベル開始基準値を超えました
咽頭結膜熱が流行警報レベル開始基準値(定点当たり報告数3)を超えたことにより、注意喚起を行います。
1.県内の発生状況について(詳細は別紙参照)
令和5年第45週(11月6日~12日)の小児科定点医療機関(注1)からの報告数が130件(定点当たり3.61)となり、流行警報レベル開始基準値(注2)を超えました。
前週(第44週)と比較して、約1.4倍に増加しており、今後も流行に注意が必要です。
(注1)県内の小児科定点医療機関数:36医療機関
(注2)流行警報レベル開始基準値:過去の患者の発生状況を基に、国立感染症情報センターが定めた全国共通の基準値。
咽頭結膜熱の基準値は下記のとおりです。
- 警報レベル開始基準値:定点当たり報告数が「3」に達したとき。
- 警報レベル終息基準値:定点当たり報告数が「1」未満になるまで。
2.咽頭結膜熱とは
咽頭結膜熱は、通常6月から徐々に流行し始め、7~8月にピークとなる感染症です。
2003年以降、冬季にも流行が見られるようになり、現在は季節を問わず発生しています。
一般に、「プール熱」とも呼ばれます。
感染経路・病原体
- 感染経路:飛沫感染、接触感染
- 病原体:アデノウイルス
- タオルの共用や、患者が触れたものを介して感染します。家庭内、保育施設や学校、病院等で感染が見られることがあります。
症状
- 潜伏期間:5~7日
- 症状:発熱(38~39℃)、のどの痛み、結膜炎(結膜充血、眼痛など)が3~5日間程度持続します。眼の症状は、片方から始まり、その後他方にも出現します。
- 注意:新生児(生後14日以内)や、心肺機能に基礎疾患を有する小児が感染した場合は、重症化する場合があります。
治療・その他
- 特別な治療法はなく、対症療法が中心となります。ほとんどが自然に治ります。
- 高熱が長く続く、吐き気や頭痛が強い、咳が激しいときなどは、早めに医療機関に相談しましょう。
- 学校は「主要症状が消退した後、2日を経過するまで出席停止」となります。詳しくは、学校と主治医に相談しましょう。
予防
- 流行時には、こまめな手洗いとうがいが重要です。
石けんを使って丁寧にこすり洗いをし、水で洗い流しましょう。
- 手洗い後はペーパータオル等を使って手を拭きましょう(タオルの共用は避けましょう)。
- プールから上がった後はシャワーを浴び、うがいをしましょう。
- むやみに目や口に触れたり、こすったりしないようにしましょう。