令和8年度「知事との本音トーク」地域版(第2回:諸塚村)
内容
開催日時など
開催日時
令和8年6月25日(木曜日)午後1時30分から午後3時まで
場所
諸塚村役場2階大会議室
テーマ
諸塚村の将来像・魅力
参加者
諸塚村の皆さん9人
- 本日は、平日の日中という皆様大変お忙しい中、「知事との本音トーク」に御参加いただき、心から感謝申し上げる。県政を進める上で「対話と協働」を大切にしており、県民の皆様の意見を伺って今後の県政運営に生かしていくために実施している。
- 諸塚村の皆様と一緒に、地域の課題や将来の展望について考える時間としたい。
ページの先頭へ戻る




ページの先頭へ戻る
人口減少対策・空き家対策について
- 諸塚村のみならず山間地域においては、人口減少が推計よりも早いペースで進んでおり、厳しい状況である。人口減少による諸課題が顕在化している山間地域をどのように認識されているのか、良い面も含めて伺いたい。また、理想的な山間地域のあり方と、現状にどのようなギャップがあると考えているのか伺いたい。
- 人口減少が進む中では、AI等のテクノロジーを積極的に活用しなければならない。一方、高齢化の中で、諸塚村の事業者等にAI活用のニーズはない。AI活用に向けたモチベーションが高まらない逆風の中で、起爆剤となる県の攻めの取組が必要である。役場でも、課長補佐を1人ぐらいAIにすると面白いのではないか。現場のニーズが温まるのを待ってからでは手遅れになるという危機感を持っている。
- 諸塚村への移住者は増えているが、住宅環境が厳しい状況にある。円安や物価高騰で新築が難しく、空き家を利用するにも改修が必要だが、改修費用が高額となり家賃で回収できない。この問題は、県を挙げての取組が必要と感じるが、既に取り組んでいることも含めて御意見をいただきたい。
知事より
- 人口減少を可能な限り緩やかにする「緩和」と、人口が減少する中でも暮らしを守っていく「適応」の両方に取り組んでいる。人口減少が厳しさを増す中で、地域の暮らしを守るため、医療、買い物、公共交通等をどう機能させるかが大きな課題と考えている。医療については、県が医師を確保し、必要な地域に派遣する仕組みづくりを進めている。また、買い物については、コンビニエンスストアとの連携で支えようという動きがある。公共交通についても、乗り合いバスの活用等それぞれの地域が努力されている。いずれは自動運転の活用も考えられる。マーケットが縮小する中で、様々な工夫を重ねながら地域の暮らしを支えていきたい。
- 県内の事業者には、課題に直面し、なんとかしなければならないと考えつつも踏み出せていないという方が多いと考える。課題を直視してもらった上で、もう少し踏み込んで後押しするという取組が必要である。外国人材の雇用については踏み込んだ支援に取り組んでおり、今後はデジタルやAIの活用によって道を切り開く支援も行いたい。
- 空き家については、市町村が計画を作成して対策を進めており、県は様々な情報提供等によるサポートを行っている。今年度、県の予算で空き家の改修費用を支援する事業がある。ぜひ活用してもらいたい。
県のサテライトオフィス・若者との意見交換について
- 諸塚村に県のサテライトオフィスを作り、県職員のうち、ネット環境さえあれば業務遂行が可能な方々に村内に住んでもらいたい。そうすれば、諸塚村の抱える課題がほぼなくなると考えている。120人来てもらえれば村民の1割が県職員となり、話題にもなる。
- お酒の席で良い意見が出ることが多い。知事に、若者や女性の意見を聞く酒席を設けてほしい。
知事より
- 例えば県の支庁がある西臼杵では、勤務する県職員が子どもを連れて移住すると、学校の生徒数を維持することができ、地域の活力にもつながるという話を聞く。一方で、現在は県職員の人材確保が課題となっており、県に合格しても辞退して市町村に就職する傾向にある。理由のひとつが、市町村であれば異動に伴う引っ越しがないことである。それでも、地域で活躍する県職員が地域に元気をもたらすことは、そのとおりだと考える。一つの発想として受け止めたい。
- 酒席におけるコミュニケーションの大切さや、リラックスした際にアイデアが湧くことは実感している。様々な団体の若手の皆様との意見交換を行っており、諸塚村の皆様とも、ぜひ意見交換したい。いかに持続可能な地域の暮らしを守るかが大きな課題であり、市町村や商工会とも連携して、ぜひ現場の声を様々な形で伺いながら県政を進めていきたい。
農林業への支援について
- 県では再造林率日本一を目指しているが、再造林率を上げるためには大変な現場作業が伴う。再造林率90%以上を達成した森林組合等に県から支援金を出してほしい。
- 椎茸の有機JASの取得に向けて取り組んでいる。取得するまで大変な道のりだが、取得後も大変だと聞く。県には息の長い支援をお願いしたい。
- かつては茶業のみを対象とした県の補助金があったが、現在は畑作全体が対象となっており、茶業での採択が難しくなった。茶業のみを対象とする補助金を復活させてほしい。
- 林業大学校の卒業生は、卒業後2年間は林業分野の仕事に就かなければならない。しかしながら、椎茸生産は林業分野に含まれておらず、卒業生に就業してもらうことができない。卒業生の就業先として、椎茸生産も認めてほしい。
知事より
- 県では、再造林の推進にあたり、森林所有者の負担を軽減する補助金の支給や、作業者の賃金上昇に係る支援を行っている。
- 有機JASの取得及び取得後の生かし方について、様々なサポートがあるので有効活用してほしい。
- 茶業の補助金に対する御意見は、受け止めて部局に伝える。海外における抹茶ブームに乗りつつも、品質を保ちながら、将来につながる生産体制の構築が大切だと考える。
- 林業大学校が国の支援を活用していることから、「林業分野」への就業という国が定めた条件に縛られてしまうが、林業に分類されていないものの椎茸も含めた特用林産物の生産も就業先として認めていただけないかという思いがある。今後、国への要望等を検討したい。
生成AIの活用について
- 諸塚村で事業を行う上で不利と感じることは、やりたいことがあっても人手不足で事業を拡大できない点である。どうすればいいか悩んでいたところ、生成AIが発達し経営にも生かせるようなレベルになった。人口の少ない過疎地で事業を始めると、自分のように、事業を拡大したいが人手が足りないという壁にぶつかると思う。AIを活用するための専門家派遣等を充実させ、人員が少なくても会社が回るような仕組み作りを積極的に実践してほしい。
知事より
- デジタルの活用を含めた事業のレベルアップは、県、市町村、商工団体において様々な支援メニューを用意しているが、AI活用によるサポートは今後強化していく必要があると考える。
- 諸塚村で仕事を増やすため、企業誘致は難しいとしても、デジタルの活用も含めてノウハウを持った人材や様々なアイデアを外から引き込むことで、地域資源を生かすことが大切と考える。AIという新たな武器も上手に活用したい。
鹿の食害について
- 諸塚村の最高峰である黒岳は、希少植物が多いため県から「重要生息地」に指定されている。しかし、最近は、鹿の食害に遭って困っている。代表的な植物であるキレンゲショウマは、鹿の大好物であり、鹿よけネットで三重四重に取り囲み、何とか生息している状況である。黒岳の山頂近くには、県の巨樹100選に選ばれているブナの木があるが、その周辺も鹿の食害がひどく、森として危機的な状況である。一方、田や畑も鹿の被害を受けており、そちらの対策が優先されるため、猟師に奥山まで行ってもらうのは難しい。県内でも様々な地域で同様の課題を抱えていると思われる。連携して取り組むことができればと考えている。奥山が荒れると、台風で土砂災害が発生する等、人が住むエリアまで影響が出ないか心配している。
知事より
- 鹿の食害が農林業のみならず森林環境を脅かしていることを指摘いただいた。捕獲圧をかけながら共存していく地域づくりが求められている。捕獲圧を強めるには、狩猟者の高齢化や減少という課題があることから、狩猟者に対して補助を行い協力いただくことも必要であると考える。
林業の担い手確保について
- 造林業でも後継者不足が課題だが、最近、若者が森林組合に入り、一緒に頑張っている。県のグリーン成長プロジェクトによって賃金等の待遇が良くなったおかげで、ベテランの方が引退を先延ばしして働いてくれている。林業は基本的に肉体労働であり、待遇の良さを魅力のひとつとしてアピールし、働き手を増やしたい。今後も県のサポートをお願いしたい。
知事より
- グリーン成長プロジェクトで、若者が入り、ベテランの方もさらに頑張ろうと思っていただいたというのは大変嬉しく思う。造林業は作業がきつく、特に下草刈りがきついと聞いている。ドローンによる省力化等で現場の方々の負担を可能な限り減らしつつ、仕事はきついが稼げるという仕組みや環境を整えていくことが大事である。加えて、木材が良い価格で売れ、次々に使われる環境を整えるという出口対策も合わせて進めていかなければならない。
諸塚村の魅力・補助金について
- 知事はプライベートで諸塚村に何度か来られていると聞いた。そのときどのようなことを感じたか、諸塚村の魅力は何だと思うか伺いたい。
- 農業関係の補助金について、農地の集積が条件になっているため、集積が難しい中山間地域では活用できない。全国的に見ても中山間地域が日本の農業を支えていると思うが、大企業や大規模農家の方が有利である。これから先、中山間地域をどう守っていくかという観点から考えるのであれば、地域の実情に合った補助制度の整備をお願いしたい。
知事より
- 諸塚村に来るたび、綺麗な山を見て、美味しい椎茸を食べて、山が宝だと感じる。山をどう生かしていくかが、この地域にとって重要である。魅力のあるもの、価値のある取組をいかに収入に変える仕組みを作っていくかが大切である。
- 食料供給機能を保つために、農業は単に一つの産業というよりも、食料安全保障としてより高く位置づける必要があると考えている。しかしながら、補助制度は税金を使うものであり、支援には公の価値があると判断される一定の考え方が必要である。どこまで現場の実態に合わせられるか、知恵を絞っていきたい。
婚活・道路整備・高校進学について
- 婚活事業を行っているが、小さい村なので顔を合わせるのが恥ずかしいと言う人が多く、難しさを感じる。
- 高千穂町から来た観光客から「国道503号を通ってきたが道が怖かった。本当に諸塚村に着くのか不安になった。」と言われることがある。バイパスが通ると聞いているが、案内板を増やしてほしい。
- 子育て中であるが、中学を卒業すると子どもたちが必ず村外に出て行くため、親としては諸塚村が仕事を含めて戻ってこられる環境であればよいと思う。また、高校進学にあたり活用できる下宿が減っている。親が諸塚村内に住んでいても、高校生が安心して暮らせる寮やアパートがあるとありがたい。
知事より
- 町村での婚活では、人数が限られていて参加者が毎回同じであるとか、顔も知っている中で参加しにくいということがあろうかと思う。例えばこのエリアであれば、日向市や延岡市を含め、北部の広域で参加者を募る等、範囲を広げることが必要である。県では、カーフェリーを利用した婚活の企画等も行っており、いろいろなボールを投げて、背中を押したいと考えている。
- 国道503号については、案内板による情報提供で、運転者が気持ちの上で安心する効果があると思う。宿題として受け止めたい。近隣から観光客を呼び込むことが将来に向けた課題だと思う。
- 高校進学で町外、村外に出る際は、教育費や学用品、住居等の経済的負担が大きいと伺っている。県も地元の町村とともにサポートしていかなければと考えている。
青年団活動について
- 知事から見て、他の市町村における青年団活動等の取組で、魅力的なものがあれば伺いたい。
知事より
- 青年団活動に参加する人数は、ライフスタイルの変化によって徐々に少なくなっている。かつて、青年団は様々な情報を得られる場であり、出会いの場であり、ヒントや刺激を得られる場として機能していた。しかし、現在は、スマートフォンで直ちに情報共有ができる。例えば、スポーツなど、特化するテーマを設定し、そのために集まるという形にするなど、発想を切り替える必要があると考える。
ページの先頭へ戻る
- 日向市と合わせた海と山との連携、国道503号を活用した西臼杵地域との連携、県北全体の連携等、広い視野を持って、これからも皆様とともに地域づくりの取組を進めていきたいと考えている。本日はありがとうございました。
ページの先頭へ戻る