掲載開始日:2020年3月26日更新日:2024年5月10日
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この事業は、医療と介護が連携することで、医療機関から在宅へ切れ目のない支援が行われ、介護が必要な人が安心して在宅療養ができる環境をつくることを目的としています。
その取組の一つとして、平成27年度は、厚生労働省のモデル事業として日南串間二次医療圏で県及び県保健所の調整のもと、市町村と医療機関と介護支援専門員が協力しながら、地域の実情に応じた医療機関と介護支援専門員間の情報提供等に関するルールをつくりました。
その後、運用していく中で、出てきた課題の解決策を関係機関との協議の場で話し合い、改訂を行うことで、よりよい連携につなげています。
また、モデル事業の効果を受け、平成28年度より、全県下へ横展開するために「宮崎県入退院調整ルール策定・運用事業」として各医療圏に広げる取組をしています。
日南串間二次医療圏で、入院時に介護支援専門員から病院への書面による情報提供があった割合は42.0%、退院時に病院から介護支援専門員への情報提供があった割合は70.1%という結果となっており(平成27年6月の1か月間の調査)、入退院時の連携を図ることが必要だということが分かりました。
そこで、入退院時の課題、この課題に対する解決策について、日南串間二次医療圏の12の病院、48の関係する介護保険事業所、地域包括支援センター、日南市・串間市が合計9回の協議(グループワーク)を重ねて入退院調整ルールをまとめました。
日南串間二次医療圏では、入退院調整ルールを「入退院調整コンセンサスブック」としてまとめました。
この「入退院調整コンセンサスブック」は、日南串間二次医療圏の医療機関と介護支援専門員の協議の中から、合意(コンセンサス)が得られたものを「コンセンサスルール」とし、この「コンセンサスルール」を守るために、医療機関と介護支援専門員が「取組みたいこと」を分かりやすい言葉でまとめたものです。
また、この「入退院調整コンセンサスブック」には、退院調整に係る医療機関の窓口や、入退院時に医療機関と介護支援専門員が使う情報共有のためのシート等を掲載しています。
「入退院調整コンセンサスブック」は、介護が必要となった患者さんが安心して在宅に戻れるための、入院時から退院時までの医療機関と介護支援専門員の情報共有のルールです。
医療機関と介護支援専門員の皆さんの医療介護連携の一つのツールとして、ぜひ御活用ください。
注意:エクセルの様式は、ダウンロードしてご使用ください。
「入退院調整コンセンサスブック」の効果を検証し、よりよい「入退院調整コンセンサスブック」に育てていくために、令和5年6月に介護支援専門員と医療機関へのアンケート調査を行いました。
運用後8年目の効果を検証(平成27年6月時点と比較)したところ、入院時に介護支援専門員から医療機関への書面による情報提供があった割合は87.1%(45.1ポイント増)、退院時に医療機関から介護支援専門員への情報提供の割合は88.4%(18.3ポイント増)という結果になっており(令和5年6月の1か月間の調査)、「入退院調整コンセンサスブック」の運用により介護支援専門員と医療機関間の情報提供の割合が増えていることが分かりました。
また、「在宅生活へ円滑に繋がった事例」や「スムーズな退院後の支援へ繋がった事例」など運用による多くの好事例がみられ、介護が必要な人が安心して在宅療養ができる環境づくりの一助となっています。
今後も引き続き、アンケート調査や協議する場を設けるなどをし、効果を検証する予定です。
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福祉保健部長寿介護課医療・介護連携推進室地域包括ケア推進担当
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