平成23年度第6回知事とのふれあいフォーラム
第6回知事とのふれあいフォーラム(こんにちは!河野です)
≪内容≫
開催日時等
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開催日
- 平成23年11月10日(木曜)午後1時30分から午後3時まで
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場所
- 西郷ニューホープセンター
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参加者
- 美郷町の皆さん約30名
- 知事
ふれあいフォーラムの内容
知事あいさつ
「対話と協働」を基本に、市町村に出かけていって、なるべく県民の皆さんと直接いろんな意見交換をさせていただいている。
美郷町には最近、うなぎの育成施設の起工式に来させていただいた。美郷から全国全世界に向けて発信ができればいいと思う。また、美郷の環境を生かしながら、あのようなものができたことはすばらしいと思っている。
口蹄疫、鳥インフルエンザ、新燃岳、それから大震災と、いろいろ暗いこともあるが、手ごたえのある、前向きな、元気が出る、そのような県政に取り組みたいと思っている。現在、「みやざき元気プロジェクト」ということで、経済の活性化に取り組もうという呼びかけをしている。また、広い意味での地産地消も進めていきたいと思っている。
明日は、県の新しいキャラクターのお披露目がある。犬がいろんな特産物のかぶりものをするキャラクターである。なぜ犬かというと、犬は人間のすぐそばに古くからいる親しまれるものということで、宮崎らしさをかぶりもので勝負しようということである。
今日は、御意見を受けとめ、県として、知事として考えていることを可能な限りお伝えしたいという思いで、これからの時間を過ごさせていただきたい。
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フォーラムの様子
知事が美郷町の皆さんと県政や地域の課題等について意見交換を行いました。
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主な意見等
- 参加者
- 前々知事の時に起きた官製談合事件以来、県発注の工事が一般競争入札制度になり、誰もが参加できて、談合防止にもなり良いことだという認識であった。しかし、現在のように土木の仕事が減り、建設業も減少していき、交通事情が悪く、急傾斜の多い中山間地では、大災害などが起きたことを考えると大変不安である。また、企業の少ない私たちの地域では、建設業が大切な仕事の場ともなっており、最低限度の建設業者の確保は必要だと思うが、知事はどう考えるか。
- 知事
- 建設業は、インフラ整備という貴重な役割を果たすとともに、中山間地域においては雇用の場となっている。また、一たび災害が起こると、まず現場に駆けつけ対応いただいている非常に重要な存在であり、これから守り育てていかないといけない。
ただ、入札改革イコール仕事が減って建設業が厳しくなったというだけではなく、財政状況が厳しい中で、県のみならず国の事業予算も減らされ、全体のパイが減らされているのが非常に大きいと思う。一般競争入札については、今、徐々に見直しを進めている。また、現在の経済情勢を踏まえて、県単独の公共事業については、前年度より上乗せをしており、予算的にも何とか頑張ろうというところはある。
県としては、このような認識のもと、入札改革ありきというような考えではなしに、我々なりに考えて、何とか建設業が今の限られたパイの中でやっていけるような工夫をこれからもしていきたい。 - 参加者
- 今の意見に関連して、県内にもそれぞれ土木事務所があり、所長がいる。それぞれの管内に即した判断が必要な場面も多々あることであり、その解決に向けた判断をすることも所長に課せられたものであると思っている。このようなことから大型プロジェクトは別にしても、地域の住民に関連するような工事に関しては、地域の実情を配慮していただき、所轄に判断をゆだねるようにお願いしたい。
- 知事
- 工夫としては、入札に参加する地域要件の見直しというものが一つ考えられると思うので、今後さらにしっかり検討していきたい。
- 参加者
- 新規工事に関して向こう5年間は据え置きという話を聞いたが、実際はどうなのか。
- 知事
- 5年間、新規着工しないという方針があるわけではない。今年度、日平バイパスの工事にも着工する。
- 参加者
- 材価の低迷により、スギを伐採した後の山が放置されて、なかなか植林が進んでいない。また、スギの植林をすると大変だということで、販売もできない人もたくさんいる。町や県から補助金をいただいているが、この対策をもう少ししていただきたい。
- 知事
- いろんな取り組みがあり、販路の拡大、宮崎のスギを評価して応援してくださっている方にもっともっと協力をお願いしたり、それから公共施設の木質化を進めるというような法律、県の基本方針もできている。そのような具体的な方針もできているので、材価の低迷、特に景気低迷の影響を受けた材価の下がり具合が著しい状況ではあるが、これからもどんどん知恵を出していきたい。
- 参加者
- 47~48年前に帰ってきたが、当時から過疎とか高齢化とか盛んに言われていた。我々も青年団、消防団、商工会を通じて、過疎・高齢化に歯止めをかけようと行政と一緒に頑張ってきたが、50年たった今、人口は当時の半分ぐらい、高齢化率は30%~50%近くまで上がっている。
何でこうなったのかというと、仕事場、雇用の問題だと思う。そこで、唯一雇用を支えてきた建設業が生き残っていけるような施策、そして、中山間地が息切れにならないようないろんな手助けをお願いしたい。 - 知事
- 雇用があれば人口の流出をある程度止めることができるし、若い方が定住できるようになる。その雇用を確保するために、何とか工夫をしながらやっていきたい。息切れにならないように取り組んでいきたいと思う。
- 参加者
- 地元に回ってきた仕事、事業については、できるだけ地元の業者が受注できるよう、入札制度のあり方を見直していただきたい。
- 知事
- 本当に貴重な雇用の場、機会であるので、競争性を確保した上で、地域用件の見直しなど、いろんな工夫をしていきたいと思っている。
- 参加者
- 東京出身で北郷区に移住して備長炭を焼く仕事をしている。備長炭の産地で全国的に有名なのは紀州である。しかし、宮崎が備長炭(白炭)の産地で、紀州に次いで生産量が全国2位(実際は3位)であるということを知っている人はほとんどいない。その理由のひとつは、宮崎では熱心なPRがあまり行われてこなかったことである。
炭焼きや備長炭に対して、都会の人が抱くイメージは高級感やクリーンさなど、すべてよいイメージである。そのプラスのイメージ喚起力には、宮崎のイメージをよりよく豊かにする力があり、観光や農産物の高付加価値化にも貢献できるのではないかと考えている。備長炭は宮崎の潜在力として十分に役立ち得る力があると思う。宮崎のために役立ててほしい。 - 知事
- 宮崎の森の宝を生かすものでもあり、しかも今の伝統を伝えていくという意味合いもある。それからイメージアップというのもあるので、ここからまたいろんなPRができる、伸びしろがあり大変心強く思う。いろいろ考えていかなければならない。県のシンボルキャラクターに炭のかぶりものをさせるのも面白いかもしれない。
- 参加者
- ホオズキを生産している。ホオズキの生産には施設の費用等がかかるため、助成してもらえると助かる。
- 知事
- 積極的にPRしていきたいと思っている。
- 参加者
- 中山間地の野菜は、海岸端と比べて条件的に厳しい。その中で、知事が大消費地にいってトップセールスをしているのを見るとすごくうれしい。日向のミニトマトは県のブランド品にもなっており、その他にもいろんな野菜があるので、どんどんPRしていただきたい。
- 知事
- 野菜関係は、宮崎の日照条件の良さから、ベータカロチンやビタミンCなどが豊富であるといったセールスポイントもある。これからも頑張っていきたい。
- 参加者
- 東九州自動車道は開通するような気配だが、九州中央自動車道がなかなか進んでいない。中央道が早くできれば、観光面、産業面が随分よくなる気がする。
それから、山の中に入れば入るほどごみのポイ捨てがあるように思う。ごみのポイ捨てに対する罰則や罰金のような条例をつくってもいいのではないか。 - 知事
- 九州中央自動車道は、新幹線や九州のこれからの全体的な交通ネットワークを考える上で、非常に重要な役割だと思うので、力を入れていきたい。
それからポイ捨てについて、宮崎はお互いのやさしい気持ち、気をつけるという風土が残っていると思うので、何とか声かけをしながら、みんなできれいな環境を整えていくというような運動を進める必要があると思う。 - 参加者
- 梨の生産をしている。小規模農家について、県は単独で育成支援をしていく努力を今後とも続けてもらいたいし、支援策を増やしていただきたい。特に、生産者は販売戦略で弱い面があると思うので、その支援の方法も独自に考えていただきたい。
- 知事
- 小規模農業者への支援については、しっかり受けとめて、今後ともいろんな工夫をしていきたい。
- 参加者
- TPPについては、参加した後の問題が一番大事だと思う。もし参加した場合には、中山間地の農林業に何らかの補てん策のようなものが欲しい。また、中山間地の農林業を守っていくためにも、知事を中心に県民運動みたいなものをお願いしたい。
- 知事
- TPPについては、非常にいろんな不安があるわけだが、それに対してしっかりした説明がなされてない。国民的な議論なり合意がなされていない。そこが一番の問題だと思う。いずれにせよ大変重要な問題としてこれから考えていかざるを得ないと思っている。
- 参加者
- 県の教育委員について、できれば我々のような山間部の地域の者も一枠入れていただいて、県の教育を論議させていただけるとありがたい。
- 知事
- いろんな方によって教育をいろんな視点から議論する。意見を出し合うというのはいろんな意味で大事なことだと思う。
- 参加者
- 有害鳥獣対策について、早急に有害鳥獣駆除にもライフル銃が使用できるようにお願いしたい。また、新しい猟師の方、マタギの方が入ってこないが、要因としては、猟銃に興味がないことと狩猟申請で納めるお金がちょっと高いという点がある。手数料については、もう少し下げていただきたい。
それからもう1点、美郷町は国道388号で、門川町から入ってきて、北郷区、西郷区を通り、南郷区に行く。西郷区~南郷区境のトンネルはおおむね出来るような感じだが、北郷区宇納間~門川町の整備が非常に遅れているので、よろしくお願いしたい。 - 東臼杵農林振興局長
- 1点目について、ライフルは殺傷能力が高いと警察から聞いている。万全な安全対策があって初めて、県民からも猟に対する理解が得られると思っている。有害鳥獣で中山間地域の皆さんが非常に困っていることは十分認識しているので、いろんな対策あるいは狩猟者の確保にも努めていきたい。
- 日向土木事務所長
- 2点目については、改良を入れようとすると、かなり大がかりな工事になりそうなこともあり、具体的なお約束はできないが、今後の進捗具合を見て整備にかかっていくことになると思う。
- 知事
- 手数料については、事務負担との関係もあり、引き下げは難しい。ただ、鳥獣被害対策について、県では特命チームをつくったり、スペシャリストを呼んできて地域ぐるみで考えていく取り組みなどを進めてきており、今後もさらに取り組んでいきたい。
- 参加者
- 西郷区から南郷区水清谷の間の交通の便を一日も早く良くして、合併をした地域が集まって交流できるようにお願いしたい。
それから、私は西郷区和田地区で朝晩子ども達の見回りをしているが、天気の悪い朝、和田橋のそばに水たまりが2カ所できて、交通安全に支障を来すことがある。 - 知事
- それぞれの集落なり地域をつなぐ道路の整備ということで、今年度、日平バイパスの工事にも着手する。今後もしっかりとした連携が進んでいくように支援をしていきたいと思っている。
道路の穴ぼこについては、優先順位も考えながら対応していきたい。 - 参加者
- 山間部はどうしても孤立状態になる場合がある。廃校になった中学校跡地にヘリコプターが降りる拠点をつくれないか。ドクターヘリなど、緊急時には必要になってくると思うが、その辺の考えはどうか。
- 知事
- 今、県には防災ヘリ「あおぞら」がある。また、来年はドクターヘリがいよいよ稼動するため、病気の方の緊急搬送も含めて、ヘリの活躍する機会はこれからも増えると思うので、しっかりとヘリの離発着ができる場所のチェックを進めていきたいと思っている。