平成25年度第4回知事とのふれあいフォーラム
第4回知事とのふれあいフォーラム(こんにちは!河野です)
開催日時等
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開催日
- 平成25年8月21日(水曜)午前9時から午前10時30分まで
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場所
- 宮崎市民プラザ4階ギャラリー
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参加者
- 宮崎市の皆さん24名
- 知事
ふれあいフォーラムの内容
知事挨拶
- 今日は大変ご多用なところ、ふれあいフォーラムにご参加いただき感謝。
- いろんな災害が続いた本県だが、和牛能力共進会の日本一や鵬翔高校のサッカー優勝、高速道路整備の前倒しなど今、非常に明るい話題が続いているのではないかと思う。
- そういう状況の中で、経済が厳しい、口蹄疫等の災害からの復興はまだ道半ばである。南海トラフ巨大地震などの新しい防災の課題、危機管理対応の課題などあるが、フォローの風も受けながら、しっかりといろいろな課題に向けて市町村と国と連携しながら取り組んでいかなければならない。そのような状況に置かれていると思う。
- このフォーラムは、市町村に行き、地域の実情、地域の皆さんの思いを踏まえて、今後の県政を考えるということで議論をさせていただいている。
- 宮崎市は県の3分の1を占める人口の面でも、機能の面でも中心となる市。それぞれの団体を代表される皆さんも宮崎市のことのみならず、県下全域のことを視野に入れながら、日ごろいろいろな形で活動されているのではないかと思う。今日はそういう面からもいろいろな忌憚のないご意見をいただき、実りある時間になればと思っている。
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フォーラムの様子
県政や地域の課題等について活発な意見交換が行われました。
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主な意見等
- 地元企業への支援策について
「宮崎県中小企業振興条例」の制定に感謝している。しかし、県外からの誘致企業への大きな支援・補助に対して、地元企業への支援・補助は少ないのではないか。地元企業への支援策について伺いたい。
- TPP参加の損害・影響、お茶の全国大会について
(1)TPP参加で県にどのような損害・影響があるのか、農業以外も含めて整理してもらいたい。
(2)お茶の全国大会が来年宮崎で開催される。全国にアピールできるチャンスなのでご支援いただきたい。
- 巨田神社改修における地元負担について
重要文化財である佐土原町の巨田(こた)神社は修復が必要である。改修に当たっては国85%、県と市でそれぞれ4%の補助があるが、地元負担が300万円ほどになる(実際は県7.5%、市3.75%の補助で、地元負担は100万円ほど)。他にもいろいろな負担金がある中で、これ以上の地元負担は難しい。
- 行政と住民の役割、公共集合住宅の共同活用施策について
(1)税収減や少子高齢化などの状況の中で、これまでのように全てを行政にと言うのは難しい。地域力を高めるためには、住民が出来ることは住民で、住民と行政が協働でやれることは協働で、行政しかできないことは行政でという仕分け作業が必要。住民の意識改革を図ることが必要。
(2)血縁社会から地縁社会へ移行。そのような中、新たな施設整備が困難であるので既存の箱物の活用が重要となる。公共の集合住宅の一角を共同で活用する施策について市に検討いただいている。県についても柔軟に検討願いたい。
- 木花運動公園の災害対策、国道220号沿線の雑草対策について
(1)木花地区は防災上の問題もあり、自主防災隊をつくって、日々研修を重ねている。木花の運動公園でスポーツ大会が開催されているその時に災害が起きたときの対策はあるのか。
(2)観光低迷が言われるが、国道220号沿線も雑草で見苦しいところがある。県の対策は。
- 音楽・芸術文化の教員採用について
音楽や芸術文化を県外で勉強し、その道を極めた学生が宮崎に帰って音楽・芸術文化の発展に貢献したいと思っても働くところがない。音楽・芸術文化の教員採用を検討してほしい。子ども達を指導する情熱ある教員の配置に工夫いただきたい。
- 子ども会の加入率の減少について
子ども会の加入率が減少している。宮崎市は60%ほどの加入率で、市から物心両面で協力いただいて何とか現状維持までいかないがやっている。他の市町村は加入率が減少しており、これは団体の努力も足りないが、市町村合併による人員削減の影響で、行政のカバーや支援がなくなったためである。宮崎県全体の子ども会の活性化のため、各市町村行政への指導・協力を県も考えてほしい。
- 耕作放棄地への対策、農産物へのアピールについて
(1)高齢化や後継者不足による耕作放棄地の問題は深刻である。利用法等の考えや今後の措置について伺いたい。
(2)県産マンゴーが前知事時代ほどの勢いがなくなった。農産物のアピールを今度は河野知事カラーでお願いしたい。
- 障がい者に対する震災時の行政支援、障がいを理由とする差別に関する条例制定について
(1)東日本大震災時の障がい者の死亡率は2倍以上、また、避難所では対応できなく仕方なく帰宅したものがいた。障がい者に対する震災時の行政的な支援をお願いしたい。
(2)地域で暮らす障がい者の諸問題の解決に向けて「障がい者差別解消法」が成立し2016年に施行されることになった。これを受け、九州各県で障がいを理由とする差別に関する条例制定の動きがある中で、宮崎県でも知事主導で検討してもらいたい。
- 寡婦・寡夫の雇用に対しての補助について
離婚率が年々増加している。原因の第1は経済力である。寡婦・寡夫の方はパートが多く、忙しくて生活支援講座への参加も少ない。寡婦・寡夫の方々を雇ってもらえるような考え方を検討願いたい。
- 介護保険制度の見直し、公営集合住宅の共同活用について
(1)介護保険制度見直しの中で、要支援1と2が除外され、市町村行政に移行。地域と行政の連携に向けて検討願う。
(2)平和が丘にも公営集合住宅は多いがひとり暮らしや夫婦高齢者のみの世帯が多く、入居がない部屋も多い。集合住宅は効率的な生活支援や見守りが可能であり、ボランティアを配置するなど共同活用し、高齢者の福祉対策をぜひ検討願いたい。
- 民生委員、小中高生への命の教育の充実について
(1)3年に1度委員の改選があるが、仕事や生活困窮等の理由でなり手がいない。退職後の公務員に委員になるよう指導していただきたい。
(2)乳児置き去り事件や児童虐待等の問題解決のために小中高生への命の教育を充実するよう指導していただきたい。
- 青少年の健全育成について
青少年の健全育成に25地区の青少協の会長が一生懸命取り組んでいるが、なかなか成果が目に見えてこない。県では青少年の主張大会などの取り組みをしているが、わんぱくでもたくましく育つために何かもう少し核となるような事業がないか。
- 1130運動とラジオ体操の連動、指導者の暴力問題について
(1)健康で長寿な県を目指して県は1130運動がある。市も市政90周年で市民に集まってもらってラジオ体操をおこなった。ラジオ体操を1130運動と連動させて、日本一のラジオ体操県だというくらい取組をしてほしい。
(2)スポーツ現場における指導者の暴力問題について、県で苦情を受け入れるような機関をつくってほしい。子ども達に快適な環境を提供するのが指導者の責務であるが、現実は暴力があり、そのことに対して保護者は意見しにくい。早期発見のためにも指導者を指導する機関をつくってほしい。
- 消防団員の高齢化等について
全国的に消防団員の高齢化、サラリーマン化が進んでいる。新しい団員を確保するための施策に早めに取り組んでほしい。宮崎はまだ消防団員充足率が高いが、今のうちに行政の方でPR活動等に取り組んでいただきたい。
- 児童虐待について
児童虐待が減っていない。学校や幼稚園、保育園、民生委員などに研修におこなっているが、子育てに関わっていない方にも今の児童虐待の現状を知ってもらうことが必要である。県を退職し日本一マラソンを走っている甲斐氏が宮崎に戻ったら県民に話を聞いてもらう機会をつくってほしい。
- 中心市街地活性化について
中心市街地活性化に向けて、もう一度考え直したい。商業者や地権者だけでの議論ではなく、県の考えも伺いたい。
- まちづくりについてについて
まちづくりはその地域にエネルギー(勢い)があるかどうか次第である。住民はいるが地域活動に関わる市民は少ない。結いの心を持った地域を目指し、県と市がモデルとして街づくり推進地区を指定し取り組み、それを拡大していってはどうか。
- 自治会加入率の低下と対策について
自治会加入率が低下している。退職後に地域に帰って活動を始めるのではなく、在職中から地域に溶け込んでいただく、常日頃から声をかけておくことが大事。自治会に一人でも多く入るように協力願いたい。
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知事総括
- 今日は限られた状況の中で、これだけ多くの皆さんにご意見をいただき感謝。他ではここまで手が挙がるような状況はなかった。すべての皆さんに発言いただくことが出来なくて大変申し訳なく思っている。また別の機会でじっくり意見交換させていただければと思う。皆さんは宮崎市における団体のリーダーであり、県全体を見据えたご意見であるかと思っている。いろいろな分野で、また県全体を視野に入れたご理解をいただき感謝申し上げる。これからも市町村ごといろいろな団体との対話というものを含めながら、県政のあり方をしっかり考えていきたい。