掲載開始日:2023年9月8日更新日:2023年9月8日
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定例県議会知事提案説明要旨(令和5年9月)(PDF:261KB)
令和5年9月県議会定例会の開会に当たり、ただいま提案いたしました議案の御説明に先立ち、4点御報告を申し上げます。
1点目は、台風第6号による被害についてであります。
本県では、8月8日から10日にかけて、局地的に猛烈な雨に見舞われました。小林市や日之影町では、1時間降水量が観測史上1位を更新したほか、宮崎市や延岡市など4市町においては、緊急安全確保が発令されるなど、災害の危険度が急激に高まる状況となりました。
県では、8月4日に情報連絡本部を設置し、8日に災害警戒本部に格上げするなど、警戒態勢を早期に立ち上げ、全庁的な情報共有や非常時の初動対応の確認等を行ってまいりました。
現時点で判明している被害は、人的被害が軽傷1名、住家被害が27棟であります。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
また、昨年の台風第14号により被害を受けた箇所が再び被災しており、このうち、椎葉村野地地区の国道327号においては、昨年の台風で路肩が崩落して全面通行止めとなり、早期の復旧に向けて工事を行っておりましたが、今回の台風で大規模な斜面崩壊が発生し、その復旧に多くの時間を要すると見込まれております。
私は、8月10日に現地に赴き、大きく崩れた道路斜面や激しく増水した耳川の様子を目の当たりにするとともに、早期の復旧を待ち望んでおられた地域の皆様の生の声をうかがい、改めて被害の深刻さを実感しました。
この被災箇所を含め、今回の台風で被災された皆様が、一日も早く日常を取り戻していただけるよう、国や市町村、関係機関と連携しながら、早期の復旧に向けて全力で取り組んでまいります。
なお、台風第6号災害対策につきましては、現在、補正予算の編成作業を進めており、市町村や関係機関と連携し、準備が整い次第、必要な対策を県議会にお諮りしてまいりますので、その際はよろしくお願いいたします。
2点目は、家畜伝染病の豚熱についてであります。
先月末、佐賀県の養豚農場において豚熱の患畜が確認されました。ついに、一大養豚地域である九州で確認される事態に至ったことを受け、9月5日には、国が防疫指針に基づき、本県を含む九州全域をワクチン接種推奨地域に設定しました。
本県では、これまでも家畜保健衛生所による養豚農場への巡回指導等により、ウイルス侵入防止対策を徹底しているほか、豚熱経口ワクチン対策協議会を設立し、野生いのししへの経口ワクチン散布の体制整備などを行ってきております。
今回の発生を踏まえ、ワクチン接種実施者の養成を当初の予定より前倒しで進め、早期のワクチン接種を目指すとともに、今後生まれる豚にも継続的にワクチンが接種できる体制を構築するなど、何としても豚熱の侵入を防ぐという強い決意のもと、更なる緊張感を持って本県での対策に万全を期してまいります。
3点目は、国際定期便「宮崎-ソウル線」の再開についてであります。
同路線につきましては、令和2年3月から運休となっておりましたが、濵砂議長をはじめ、県議会や経済団体の皆様とともにアシアナ航空本社を訪問し、要望活動を行ってきた結果、今月27日から待望の運航再開が決定しました。
これにより、韓国との一層の交流拡大が図られ、県民の利便性向上やインバウンドの増加などに結びつくものと大いに期待しております。
県では、本路線を将来にわたって安定的に維持するため、県民のパスポート取得支援など、積極的な利用促進に取り組んでまいりますので、県議会をはじめ皆様の御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
4点目は、新しい県体育館「アスリートタウン延岡アリーナ」のサブアリーナ供用開始についてであります。
当施設につきましては、令和9年度の国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会に向けて、延岡市民体育館の敷地に整備を進めておりましたが、8月20日に供用を開始いたしました。
アリーナの内装などに県産材をふんだんに使用しており、木の温かみが感じられる施設となっております。
当日は、濵砂議長にセレモニーに御出席いただき、車椅子バスケットボール選手による模範ゲームのほか、県民向けのイベントなどを実施したところであります。
今後、メインアリーナにつきましても、令和7年12月に完成する予定です。
新体育館が、県北地域における「スポーツランドみやざき」の新たな拠点として、各種大会やスポーツキャンプ等に活用されるとともに、スポーツの振興や健康増進はもとより、県民の皆様に親しまれ、県北地域の振興につながるものとなるよう、しっかりと整備を進めてまいります。
それでは、議案の概要について御説明申し上げます。
はじめに、補正予算案についてであります。
補正額は、
であります。
この結果、一般会計の予算規模は、
となります。
今回の補正予算による一般会計の歳入財源は、
であります。
なお、財源のうち、繰越金は令和4年度決算の実質収支であります。
続きまして、今回の一般会計補正予算案に計上した主な事業の概要について説明いたします。
まず、子牛価格の急激な下落に対応するため、「宮崎県和牛繁殖経営維持緊急対策事業」に取り組みます。これは、国の子牛価格差補填制度が適用される繁殖農家に対して、県単独の上乗せ補助などを行うものであり、国制度への独自の上乗せ補助は全国初の取組となります。
次に、日本一挑戦プロジェクトに係る事業であります。
グリーン成長関連といたしまして、「森林由来J-クレジット認証促進事業」では、森林所有者等に対するJ-クレジット制度の周知とともに、クレジット認証等に要する費用の補助を行います。
また、スポーツ観光関連といたしまして、「プロチームキャンプ受入強化事業」では、Jリーグの春季キャンプにあわせ、大会形式での強化試合を実施するものであります。
主な事業については以上でありますが、これらの事業のほか、令和4年度の決算により生じた剰余金の一部について、地方財政法の規定に基づき、県債管理基金などへの積立てを行うこととしております。
最後に、主な債務負担行為についてであります。
「県有スポーツ施設整備事業」につきましては、運動公園のテニスコート及び新県営プールを整備するための費用について、債務負担を設定するものであります。
また、議案第2号港湾整備事業特別会計補正予算につきましては、細島港のふ頭用地造成等に係る繰越明許費を計上するものであります。
次に、予算以外の議案について御説明申し上げます。
議案第3号は、県税窓口における証明手数料について、証紙払いが廃止されることに伴い、申請者の支払時期を変更するほか、宮崎県屋外型トレーニングセンターの使用料について改正を行うものであります。
議案第4号及び第5号は、新型コロナウイルスの法律上の位置づけが5類感染症に改められたことに伴い、職員等の手当の改正を行うものであります。
議案第6号は、宮崎県屋外型トレーニングセンターにおいて、指定管理者が徴収する利用料金の上限額の改正を行うものであります。
議案第7号は、動物用生物学的製剤(豚熱ワクチン)の交付手数料の徴収について、取扱いを希望する市町村に権限を移譲するための改正を行うものであります。
議案第8号は、土地改良施設突発事故復旧事業の市町村負担金について、議会の議決により額を決定するものであります。
議案第9号は、防災救急ヘリコプターの取得について、議会の議決に付するものであります。
議案第10号は、教育委員会委員高木 かおる氏が令和5年10月9日をもって任期満了となりますので、その後任委員として、松山 竜也氏を任命いたしたく、議会の同意を求めるものであります。
今回提案いたしました議案の概要については、以上であります。
議員の皆様におかれましては、よろしく御審議のほどお願いいたします。
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