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掲載開始日:2025年3月10日更新日:2025年3月10日

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宮崎県に生息するカモシカについて

1モシカについて

カモシカとは

カモシカ(ニホンカモシカ)は本州、四国、九州に分布している日本の固有種で、ニホンジカ(シカ科)とは異なりウシ科の動物です。成獣の体重は約30kg、肩高70cm、頭胴長100cm程度の偶蹄類で、雌雄共に円錐形の角を持ちます。群れで行動するニホンジカとは違い、ほとんど単独で行動し縄張りを作ることが知られています。

文化財保護法により昭和9年(1934)に国の天然記念物、昭和30年(1955)には「特別天然記念物」に指定されています。また、宮崎県野生動植物の保護に関する条例では「指定希少野生動植物」に指定されています。

カモシカ(正面)カモシカ(横)

写真提供:宮崎市フェニックス自然動物園

参考:宮崎県カモシカチラシ(PDF:656KB)

九州のカモシカの現状

州地方では現在、宮崎県、大分県、熊本県の3県で生息が確認されています。平成30年度、令和元年度に3県の教育委員会が実施した「第5回九州山地カモシカ特別調査」の結果、九州山地のカモシカ生息頭数は約200頭(宮崎県は143頭)と推定されました。これは25年前の第2回調査と比較すると、約10分の1に減少していることになります。

た、九州地方のカモシカは国のレッドリストで「絶滅のおそれのある地域個体群(LP)」、宮崎県のレッドリストでは「絶滅危惧II類(VU-g)」とされており、将来的に絶滅が心配されています。

モシカの生息数減少の大きな要因は、餌となる林内の下層食性がシカの食害によって急激に衰退したためと考えられています。加えて、わなによる錯誤捕獲や皮膚病(疥癬)の罹患による滅失等が考えられます。

2誤捕獲について

モシカの生息域は、急増したニホンジカに追われる形で、中・低標高地へと分散していることが考えられています。それにより、イノシシやニホンジカ等を捕獲する目的で設置したわな(特にくくりわな)にカモシカが誤ってかかってしまう錯誤捕獲が増加しています。

錯誤捕獲の早期発見、早期放獣のため、わなの見回りを徹底し、錯誤捕獲が発生した場合は管轄の市町村に連絡するようにしてください。また、放獣作業は、大変危険ですので絶対に1人では行わないでください。

注:カモシカは法律で国の特別天然記念物に指定されています。保護を目的としない故意による捕獲行為は国の許可が必要です。

特別天然記念物の保護にご理解とご協力をお願いします。

3情報提供をお願いします

後カモシカを目撃したり死亡個体を発見したりした場合は、最寄りの市町村教育委員会まで御連絡ください。また、可能であれば写真撮影をお願いいたします。皆様からお寄せいただいた情報が、カモシカの生息状況を把握する上で極めて貴重なデータとなります。

発見時の連絡先(生息が確認されている15市町村) 電話番号
五ヶ瀬町 0982-82-1710
日之影町 0982-87-3919
高千穂町 0982-73-1205
椎葉村 0982-67-2850
美郷町 0982-66-3608
日向市 0982-66-1038
延岡市 0982-22-7047
都農町 0983-25-5725
川南町 0983-27-8020
木城町 0983-32-2369
西米良村 0983-36-1111
西都市 0983-43-0846
小林市 0984-22-7912
綾町 0985-77-1183
国富町 0985-75-2361
宮崎県文化財課文化財担当

TEL:0985-26-7250

メール:ky-bunka@pref.miyazaki.lg.jp

宮崎県自然環境課野生生物担当

TEL:0985-26-7291

メール:shizen@pref.miyazaki.lg.jp