報道発表日:2025年3月5日更新日:2025年3月5日
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令和7年2月27日に国(九州防衛局及び航空自衛隊新田原基地)から県に対し、航空自衛隊新田原基地内に設置されている井戸において、PFAS(有機フッ素化合物)の一種であるPFOS及びPFOAが暫定目標値を超過して検出された旨の情報提供がありました。
これを受け、県では、3月5日から当該井戸の周辺地域において水質調査を開始しましたのでお知らせします。
新田原基地内の暫定目標値(注1)超過井戸から概ね半径500mの区域において、地形や家屋の密集度合等を勘案して井戸5地点を選定し、3月5日に採水を行いました。
併せて、付近を流れる鬼付女川の上流(一丁田橋)と下流(奥崎橋)の2地点でも採水を行いました。
地下水の調査地域及び河川の調査地点については、以下のファイルを御参照ください。
(注1)暫定目標値…水道水の水質管理目標設定項目(水道水質管理上留意すべき項目として、将来にわたり水道水の安全性の確保等に万全を期する見地から、水道事業者等において水質基準に係る検査に準じた検査等の実施に努めるべきもの)としてPFOS及びPFOA合算で50ng/L(体重50kgの人が、水を一生涯にわたって毎日2L飲用したとしても、この濃度以下であれば人の健康に悪影響が生じないと考えられる値)以下
調査結果については、後日、県ホームページで公表します。
また、本調査において暫定指針値(注2)超過があった場合は、飲用指導や追加の水質調査を実施します。
(注2)暫定指針値…河川や地下水等の環境水の要監視項目(人の健康の保護に関連する物質ではあるが、直ちに環境基準とはせず引き続き知見の集積に努めるべきもの)としてPFOS及びPFOA合算で50ng/L(体重50kgの人が、水を一生涯にわたって毎日2L飲用したとしても、この濃度以下であれば人の健康に悪影響が生じないと考えられる値)以下
有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS」と呼び、1万種類以上の物質があるとされています。
PFASの中には撥水・撥油性、熱・化学的安定性等の物性を示すものがあり、その中でも、PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)、PFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、半導体用反射防止剤・レジスト、金属メッキ処理剤、フッ素ポリマー加工助剤、界面活性剤、泡消火剤などの幅広い用途で使用されてきました。
PFOS及びPFOAは、発がん性など人への健康被害が懸念されています。
国では、最新の科学的知見に基づき、専門家による検討を進めています。
POPs条約(残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約)により、PFOSは2009年、PFOAは2019年に廃絶等の対象とすることが決められています。
これを受けて、国内では化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)に基づき、PFOSは2010年、PFOAは2021年に製造・輸入等が原則禁止となっています。