令和6年度「知事との本音トーク」地域版(第4回)
内容
開催日時など
開催日時
令和6年9月9日(月曜日)午後1時30分から午後3時まで
場所
日之影町役場1階町民ホール
テーマ
日之影町の将来像と直面する課題
参加者
日之影町の皆さん10名
知事挨拶
- 本日は、「知事との本音トーク」にご参加いただき、心から感謝申し上げる。県政推進においては、「対話と協働」を重視し、市町村の皆さまとの意見交換を通じて、そのフィードバックを県政に反映する取り組みを行なっている。
- 「知事とのふれあいフォーラム」は今年度より「知事との本音トーク」に名称変更した。本音トークとしての開催は4回目である。
- 昨日誕生日を迎え、この日之影町での本音トークが還暦になって最初の仕事ということで非常に感慨深い。
- 日之影町は先日の地震や台風での大きな被害は幸い出ていないと聞いている。過去の災害からさまざまなインフラを整備した結果、被害を抑えられたという状況だと思う。
- 本日は、限られた時間ではあるが、皆さまからざっくばらんに質問、意見をお聞きしたいと思う。日之影町、そして宮崎全体の将来について考える実りある時間にしたい。
ページの先頭へ戻る
ページの先頭へ戻る
日之影町の将来像と直面する課題
- 子育て支援の充実が町の強みだと感じている。今年度は保育料が全世帯で全額無償化、小中学校の給食費も全額無料、医療費も無料であり、実質中学校までは負担がかからない。近隣市町村でもこのような手厚い支援はないため、強みとして発信していく必要がある。
- 九州中央道などのインフラ整備により、近隣の延岡日向だけでなく熊本方面なども視野に入れたベッドタウンの役割が担えると良い。子育て支援という強みを知ってもらい町内に住んでもらって、町外に働きに出るという形もあると思う。
- 2027年の国スポ障スポが近付いてきたと感じている。日之影町も「なぎなた」競技の開催地となっており、中学校の体育館を会場として予定している。平日と重なるため学校側との調整が必要なのはもちろん、仮設の控室や練習場などさまざまな整備が必要になり、費用もかかる見込みである。県からのサポート、支援体制を十分に整えてほしい。
- 公道を使うコースはさまざまなハードルがあるが、日之影町でもいつかマラソン大会を開催したいので支援をしてほしい。
- 素材生産業を主として、再造林や植付け、下刈りなどの作業も請け負っている。県のグリーン成長プロジェクトについて、再造林に目を向けていただいたことにとても感謝している。所有者の高齢化により管理しきれない山林が増える中で、そのような方々の手助けとなるよう山林の買取りも進めているが、西臼杵地域では地籍調査が進んでいない現状があり、買い取る上での課題になっている。
- 再造林するにあたっても、所有者が森林組合などにお願いするとお金がかかるため、グリーン成長プロジェクトにある補助率の引上げは肝になっている。再造林の重要性をいかに人に知ってもらうかが重要だと感じている。
- 苗木の生産に力を入れるところが増えてきている。自分のところでも自社で作って植える自家消費をしている。造林地が増え、管理しなければならない場所が増える一方になっているため、人手がいる状況である。他県ではドローンを活用した苗木の運搬など実験が進んでいるため、宮崎県でも産学官連携を進め、宮崎県ならでは取り組みを一緒に作っていけないか。
- 9月末から県立図書館において電子図書館サービスがスタートするということで、保護者の送迎が難しい子どもが自宅で本を読める機会を得られることは大変有り難い。ただ、学生にはIDが配られると聞いているが、郷土資料の収集や利用者の利便性の向上から図書館でも利用できるように整備してほしい。
- 農業を営んでいるが、高齢化、担い手不足が課題だと感じている。対策として、町が設立した農作業を受託する会社があるが、人数が少ないため増強が大事だと思う。
- 昨年、自身の事業において県の補助金を使って機械化を進めたが、補助がなければ厳しかった。農家への支援を引き続きお願いしたい。
- 商工業者の経営支援や地域振興事業に取り組んでいる。昨年は、コロナに関する商品券発行事業や夏祭りイベント事業などを行い、夏祭りについては県と町から補助をいただき大盛況の内に終えることができた。
- 事業者単独では難しい県の補助金の申請などの手伝いも行なっているが、会員事業者皆さん助かっているので補助の継続をお願いしたい。
- 商工の分野でも後継者不足が問題になっている。さまざまな行政機関と連携して課題解決に力を入れていかなければならないと感じている。
- 消防団に加入して15年目になる。県内の女性消防団員は年々増えてきているが、日之影町はメンバーは変わるがずっと4人である。救急救命の講習などに行くが、仕事を抜けていくというのが本当に大変である。男性も夏の操法訓練などがあるが家族に負担をかけていると思う。職場や家庭から消防団の活動に出て行きやすい環境づくりをしてほしい。
- 日之影町は栗が特産である。「高千穂ひのかげ栗」としてブランド化しているが、地元の業者ではなく、町外の業者が買い取りしてしまう。ブランドを守るために何か対策ができないか。
- 町の地域福祉に関しては、行政と民間などの連携がすぐに図れるので、各集落において福祉の課題があった時にすぐにケース検討ができるのが強みだと思っている。買い物支援や独居高齢者の見守り対策などがすぐに事業として立ち上がる。
- 事業の新規立ち上げ、サービスは開始できるものの、それに対応する介護士や保育士などの給与が低いことが課題である。保育料の無償化などのサービスを受けたい人が増えても対応できる人がいないので厳しい。働き手がいなくなる前に処遇改善してほしい。
- 働く中で人員が足りないことが課題だと感じている。同級生などが県外に出て行ってしまう。みんな地元は好きだが働くところがないという。でも実際地元は人手不足で困っている。うまく結びついていない。
- 長く住んでいると、自分たちの地元の良さや魅力、他の地域から見たときに、どのような点でこの地域が尖っているのか、武器になるのかなどすごく気付きにくい。改めて考えると、傾斜地に作られた美しい棚田があること、それら1枚1枚に水を運ぶ用水がつながっているところが自分たちの宝だと感じた。先人の努力が詰まった七折用水など感謝しながら今もみんなで守っている。
- 自分たちは、棚田で稲作をして、素材であるわらを確保してもらって「わら細工」を作るという地元文化につながった仕事をしている。職場には県外からの移住者もいる。外から来た若者がこの日之影で生きる決心をしてくれたということ自体が自分にとっては宝であり、説得力をもってこの地域が素晴らしいと言える。
ページの先頭へ戻る
- 本日は、皆さまからのご意見やご要望を総括的に伺ったが、日之影町の魅力や課題を深く理解するとともに、いろいろな気付きを得ることができた。
- 九州中央道がこれから全線開通をしていく中で、日之影町は九州のちょうど中央になり、熊本と結びついたときに想像以上のポテンシャルを発揮するのではないかと楽しみである。
- これからも町や県に対して皆さまのそれぞれの思いをさまざまな形で届けていただきながら、日之影町、宮崎県の元気につながるような取り組みを進めていく。
ページの先頭へ戻る