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掲載開始日:2024年11月29日更新日:2024年11月29日

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令和6年度「知事との本音トーク」地域版(第6回)

内容

開催日時など

開催日時

令和6年11月21日(木曜日)午後1時30分から午後3時まで

場所

延岡市役所7階議会大会議室

テーマ

延岡市の将来像と直面する課題

参加者

延岡市の皆さん12名

本音トークの内容

知事挨拶

  • 本日は、「知事との本音トーク」にご参加いただき、心から感謝申し上げる。県政推進においては、「対話と協働」を重視し、市町村の皆さまとの意見交換を通じて、そのフィードバックを県政に反映する取り組みを行なっている。
  • 「知事とのふれあいフォーラム」は今年度より「知事との本音トーク」に名称変更した。本音トークとしての開催は6回目である。
  • 今年は能登半島地震から始まり、8月には日向灘地震、台風10号の災害があり、また、延岡では10月下旬に発生した豪雨災害により残念ながらお一人亡くなられた。皆さまの中にも、それぞれ被害に遭われた方もいらっしゃるかと思う。心よりお見舞い申し上げる。
  • 先日、都城駐屯地に訪問し、延岡の土砂災害の救援救助にご尽力いただいたことにお礼を申し上げた。これからも関係機関と連携しながら、防災減災国土強靱化の財源を確保し、防災力を高めていく必要があると改めて感じている。
  • 昨晩はスケジュールの関係で延岡に宿泊し、久しぶりに鯖の刺身を食べたが、味が深く、とても美味しかった。県の総務部長時代、今から10数年前に北浦で食べて以来で、懐かしさがあった。その頃はまだ東九州道が開通していなかったが、現在はインフラ整備が進み大変便利になった。
  • 九州中央道もまだ未開通区間があるが、随分と様変わりしてきた。阿蘇や高千穂に来ている観光客をグッと延岡に引き寄せるなど、やるべきことはたくさんあると思っている。

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本音トークの様子

集合写真

挨拶

意見交換

集合写真2

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主な意見など

延岡市の将来像と直面する課題

  • クレアパーク延岡工業団地の第2工区の造成により高台移転できたことで、安全安心な場所で工場を開くことができた。地元企業5社、県外企業2社が入り、従業員数は250名以上となっている。延岡を代表するような企業体が集まっている。
  • 延岡は沿岸部で平地が非常に少ない。商工関係も含め、まだ多くの企業が高台移転を望んでいる。延岡の発展のために、第3工区の造成などを計画してほしい。
  • 県病院の医師の充足が必要である。宮崎は医師少数県であるが、宮崎の中でも偏在がある。県北は医師が少ない状況である。今市内で実施している消化管出血と脳梗塞の輪番制は始めて17年になるが現場は疲弊している。これを県病院に集約してできないものかと思っている。県病院の医師を増やすために、例えば僻地手当を付ける、或いは労働条件を緩和するといったことができないか。また市の方でも、医師への補助などを検討してほしい。民間の病院と比べて医師の給与がかなり低いため、民間の方に就職してしまう。
  • 輪番制に関して、各医療機関で退職などがあり、病院自体が輪番制から抜けていくという状況から、輪番の制度の維持自体が難しくなっている。例えば、医師会の会員が県病院に出向して、止血など緊急対応を実施し、その後は県病院に入院をさせてもらうなど、バトンタッチするというような制度を作ってほしい。
  • 先日の台風10号のときに、県立延岡病院の救急救命センターの医師がリアルタイムで延岡管内の医療資源の確保ができているかどうかを電話などで聞き取り、私たちと共有していた。日向灘沖地震や南海トラフが危惧される中、どこかで医療資源がどうなっているかというのを集約して見ていく場所が必要だと感じたので、ぜひ県病院の救命救急センターの中に危機管理課というのを作ってほしい。
  • 宮崎県のコロナの死亡率は全国平均より2倍ぐらい高い。施設や病院でのクラスターはまだ非常に多く発生している。また冬が来て流行が危惧されるため、県や市からコロナ対策をするよう指示してほしい。また、施設での集団接種がなかなか進まない。施設は県や市などそれぞれ管理者がいると思うが、少なくとも県が管理している施設や病院に関しては、予防接種を推進してほしい。
  • 看護師の確保に関して、県立看護大学卒業後の地元定着率が非常に低い。医師会設立の看護学校は5つあるが、大体8割以上が県内に就職している。医師会設立の看護学校5校に対する補助金は県立看護大学の額の3、4分の1ぐらいしか出ていない。多くの補助金を投入している県立看護大学で卒業生が県内に残らないのは問題である。この状況を改善し、県病院など大きな病院に残ってもらうことが非常に大切である。
  • 医師会病院は海に近いところにあるため、津波の被害を危惧している。津波が来た場合、海水が引くのに1週間程度かかる可能性もあると聞いている。延岡の医療が成り立たなくなるため、高台に移りたい。県や市にも補助を検討してほしい。
  • 県病院の赤字報道がされているが、県病院における先端医療、或いは救命救急医療といったものは、しっかりお金をかけてほしい。医師会の会員の医療施設とのすみ分けというのは十分にされていて、お互い足りないところを補完していくという関係が一番良い。問題はレセプトである。まず請求書が通らなければならないが、審査会での査定率がとても高い病院がある。レセプトの査定が減らせれば、赤字改善につながると考えている。
  • 高速道路は命の道で、医師を呼ぶためにも必要な道である。九州中央道の早期開通と東九州道の4車線化をお願いしたい。
  • 延岡も神話のふるさと、出会いの聖地である。県の医師募集パンフレットを見ると、宮崎から高千穂に行くルートが載っているが延岡が外されている。延岡も入れてほしい。
  • 当社は元々東京のIT企業であるが、延岡市の誘致を受け立地した。システム開発とIT人材育成を事業の主軸としている。現状、ITの人材不足が非常に大きな課題となっている。ITは遠隔地であっても東京などと同等の仕事ができる数少ない業種であり、延岡を稼げる地域に変えていくという点において、IT業界の振興は非常に重要と考えている。
  • 延岡市の事業で、延岡ITカレッジを実施している。地元の方にITの勉強をしていただき、IT業界に就職、転職いただくことが目的である。徐々に育ってきているが、IT業界全体の課題として、中級以上のエンジニアが不足していることが挙げられる。中級以上の層が厚くならないと全体のピラミッドが大きくなっていかない。そこで、恒久的なIT教育機関などを運営できないかと考えており、行政からも支援がほしい。
  • キュウリの栽培に取り組んでいる。農業委員として地域の農家の集まりなどにも参加している。国から、農業の地域計画、10年後の目標を作ってくれと言われるが、10年後にその地域で農業をする者がいないという地域が増えてきており、地域計画自体作れない状況になっている。大規模農家に空いた農地で何か作ってもらえるよう相談もするが、距離や労力の問題で無理だと言われることが多い。
  • 一方で、新規で農業を始めたいという話を聞くこともある。自分自身も研修生を受け入れて新しい農家を増やす取り組みをしている。しかし、コロナ禍による資材高騰が大きく影響し、新規就農者が新しくビニールハウスなどの施設を建てて栽培を始めるなどの計画が通らなくなっている。計画書の段階で所得が目標に届かない。やる意味がないという話になる。新しい人も入れない、辞める人は辞めていく状況で、農業自体が崩壊すると危惧している。
  • 県や市でも辞める人と始めたい人のマッチング制度を作っていると思うが、てこ入れをしてほしい。辞めてしまってから委譲するのは難しい。辞める前に経営を委譲して、今までやっていた方が、新しい方の手伝いを1,2年して、受け継いでいくという形ができれば良いと思う。
  • 県北に医療的ケア児のショートステイがなかったため、作ってほしいと考え活動を始めた。今では、延岡共立病院に土日だけ1床ショートステイに充てていただくことができた。しかし、コロナなどで患者さんが多いと断られることが多くなり、今ではほとんどの方が利用できない状況になっている。重度の医療的ケア児は24時間介護が必要で、外に出られない親子がたくさんおり、精神的に追い込まれている方も多い。少しでも休んでほしいので、1泊でもできる施設の整備、現在提案している「わかあゆ支援学校跡地」の障がい児・者の総合支援拠点としての利活用に関する計画を進めてほしい。
  • 医療的ケア児への補助に関して、地域格差を無くしてほしい。例えば、おむつは延岡市と宮崎市では補助額に4,000円もの開きがある。物価高騰によりおむつも高くなっていて全然足りていない。介護で働けない親にとって補助は切実である。また、医療的ケア児はかなりの電気が必要であるが補助が限られている。人工呼吸器を使用している方のみ補助され、吸引などに電気が必要な方は補助がもらえない。宮崎市と都城市は吸引も対象になっている。どこにいても安心して住めるよう格差をできるだけ無くしてほしい。
  • 介護職員の人材不足が深刻である。介護施設の管理者をしているが、ミャンマーなどから人材が来ている。介護に対して積極的に勉強しよう、資格を取りたい、という熱意のある人たちばかりである。しかし、どうしても施設が不便な場所にあり、東京や福岡の方が便利で給料も高いなどの情報を得て、一度は宮崎に来ても、辞めていく傾向にある。
  • 外国人の特定技能実習生だと5年経ったら国に帰らなければならないという決まりがあるが、5年の間に介護福祉士の国家資格を取ればそのまま居続けることができる。国家資格に合格してもらうための対策を他県ではもう始めていて、来年から宮崎でも始めることになっている。そういった場で、宮崎をどうアピールするかが大事になる。10代後半の世代には難しいかもしれないが、人によっては宮崎なら空いた農地を使って畑でちょっとした作物などを作って食費を浮かせられる点が魅力であり、自分の施設で働いている方は喜んで作っている。
  • 延岡市は未就学児から教育機関へのつなぎ支援の部分において、サポートセンターなどの尽力により顔が見える関係性ができている。一方で、教育機関に上がってから先のところでさまざまな問題が起きており、特に不登校の問題が顕著に出ている。掘り下げていくとヤングケアラーの問題にあたることがある。家庭内の介護が必要な高齢者や障がいを持った兄弟児の存在、家庭の生活困窮など複合的な問題が内在している。
  • ヤングケアラーの問題は介護士不足ともリンクする。メディアなどでも取り上げていただいているが、改善のための事業の充実を図ってほしい。
  • 民間企業から延岡市に出向し、観光誘客をミッションとして東京から延岡に移り4年生活している。全国と比較しても、延岡は自然を使ったアクティビティーが特に魅力である。一級品のフィールドと海山川、ノベスタと呼ばれるガイド達、決して全国に引けを取らないコンテンツを有している。課題は全国的な知名度が低いことと、ガイドの高齢化が進み始めていることである。
  • 地元の子どもたちにアウトドア体験をしてもらい愛着を持ってもらうことで少しでも定住、Uターンのきっかけになると思う。
  • サッカー、野球、ラグビーなどスポーツキャンプの誘致も重要であるが、枠を広げてアウトドアの誘致に関しても検討してほしい。また、市では既に小中学生のアウトドア体験を実践しているが、県全体で子ども達に体験してもらう施策があっても良いと思う。
  • 県主催の移住セミナーを全国で実施して、サーファーの方々に興味を持っていただいていると思うが、海だけじゃなく山、川の魅力も伝えてターゲットをアウトドア層にも広げて取り組んでいただきたい。
  • 熊本にインバウンドが入ってきており、高千穂まで来ている。それを何とか延岡まで引っ張ってこようと旅行会社などに協力してもらい取り組んでいる。一度でも延岡の魚を食してもらえればリピーターの獲得につながると思っている。県外で延岡フェアをやっても、常温品に限られ、なかなか生鮮品がPRできていない。
  • 観光シーズンのこの時期、延岡にもこれだ、という何か観光的な看板がほしい。今年は豪雨で流れてしまったが300年続く鮎やなについて、宮崎県が認定した押しの歴史遺産など何かそういう冠を公式に付けてもらえると全国的にPRしやすい。
  • 障がいの有無に関わらず、自分の能力を生かして働く機会を得ること、障がい者の経済的な自立を果たすことを目的に就労支援をしている。全国的な労働力不足という社会課題に対して、障がい者の就労は非常に役割が大きいのではないかと考えている。
  • 延岡市は障がい者雇用倍増実現事業として令和9年度までに障がい者雇用を1,200人目指そうと掲げ、就労支援事業所が目標達成に向かって協力し合っている。延岡市役所内に開設された障がい者が働くワークステーションにおいても、5名の方が就労を実現している。
  • 障がい者雇用には地域格差がある。障がい者の数と求人のバランスの悪さがある。
  • 就職先企業の方と話す機会があるが、精神障がいに対する偏見差別、イメージの悪さは現実的にとても感じる。
  • 介護や看護師など専門的な資格をお持ちの障がいを持つ方も増えてきている。県でもさまざまな取り組みを通して企業への啓発活動を進めていただきたい。
  • 物価高騰により水産業を取り巻く環境が悪化している。船も漁網も石油も値段が上がり、経営を苦しめている。上がり幅は2割3割ではきかないが、かといって獲った魚の値段も比例して上がっているかと言われれば全然そのようなことはなく、低迷している。
  • 自分たちで付加価値を付けるために技術を身に付けたり、SNSで発信するなど企業努力はしているが厳しい。延岡市にも農産物の商談会などを企画してもらったが、それだけではなかなか穴埋めができない。
  • 県に対して保健所の規制緩和を要望したい。宮崎県は保健所の規制が厳しく、さまざまなイベントがあるが鮮魚を販売することが出来ない。ふるまいなら良いと言われ、解せない。獲ったものを浜で売る「浜売り」を許可してほしい。浜売りができるようになれば年間の水揚げ量も大きく変わり、水産業者も少しは楽になると思う。浜売りは観光にもつながる。
  • 林業に携わって17年になるが、今回県の方で再造林率の向上を目標掲げ、グリーン成長に取り組んでいただけるとのことで大変有り難い。
  • 再造林率の計上の仕方について、現在は伐採面積に対して植栽された面積がどれくらいかが計算されていると思うが、現場の方で話をしていると、造林される方からは、急傾斜地が増えてきているので、伐採現場が良いところは伐採されて残り、悪いところが増えてきている現状がある。傾斜が45から50度近くあるところで作業するのは危険なため、切り株はあるが植えられないと言われる。天然更新できるところは分母から外して、再造林率をあげていきたいという思いがある。それが不可能であれば、伐採したところに一部でも植えて対処することで、件数としてカウントしてもらえればパーセンテージとして上がるのではないかと思う。
  • 行政が主体となった森林管理制度がまだ機能していないと感じる。先日も伐採地の隣接者と連絡が取れず、書類関係で時間を取られ、1週間無駄な時間を過ごしてしまった。林地台帳などを早急に完成させ、情報が早く取得できるようにしてほしい。
  • 最近、銀行からお金が下りず家が建たないため、製材所が潰れるという話を聞いた。プレカット工場も賃金未払いやリフトの修理ができないという話もあり、木材価格にも影響してくると思っている。
  • 延岡にデータセンターを有している。知事が掲げる5つのSの中にデータを入れてほしい。今まで発言されたそれぞれのプロの方が持つ知識や、出てきた課題に対して実際に解決していくためにデータは重要な資産になる。データの地産地消ではないが、今後の県の資産として活用できるように考えていきたい。

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知事総括

  • 本日は、皆さまからさまざまなご意見やご要望を総括的に伺ったが、延岡は本当に熱い思いを持った方が多い。ここまで語っていただく会というのはなかなか無い。皆さまが問題意識を持って日々の活動に取り組まれているという強い印象を受けた。たくさんの提案をいただいたことに心から感謝申し上げる。
  • いただいた意見をしっかり受け止めて取り組んでいきたい。これからもいろいろな場面で遠慮なくご指摘、ご提案をいただきたい。

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