令和6年度「知事との本音トーク」地域版(第2回)
内容
開催日時など
開催日時
令和6年6月10日(月曜日)午後1時30分から午後3時まで
場所
西郷ニューホープセンター大集会室
テーマ
美郷町の将来像と直面する課題
参加者
美郷町の皆さん9名
知事挨拶
- 本日は、「知事との本音トーク」にご参加いただき、心から感謝申し上げる。県政推進においては、「対話と協働」を重視し、市町村の皆さまとの意見交換を通じて、そのフィードバックを県政に反映する取り組みを行なっている。
- 「知事とのふれあいフォーラム」は今年度より「知事との本音トーク」に名称変更した。本音トークとしての開催は2回目である。
- 一昨年の台風災害については、改めて心からお見舞い申し上げる。時間はかかったが、今年度より将来に向けての水防災事業をしっかりスタートさせる。
- 昨年は御田祭でたくさん泥をかぶり、今年の3月には師走祭りにて韓国からの訪問団との交流にも参加させていただいた。このような地域の大切な祭りなどの資源をいかに守り育てていくかがとても重要であると思う。
- 本日は、皆さまからの意見をお聞きしたいと思う。美郷町の今後のあり方、現場の思いを率直にお聞かせいただきたい。この地域の、そして宮崎の将来を考える実りある時間にしたい。
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美郷町の将来像と直面する課題
- 「ちくせん(地区別定住戦略)」という住民自ら考え、率先して地域づくりを行う活動をしている。人口減少、空き家対策などが課題である。
- 美郷町はIターンが増えているが、Uターンはなかなか増えない。地域を離れた若者が今どのような生き方をしているのか、継続的に情報を集め、宮崎に戻る可能性を広げる活動などできないか。
- 最近、周囲の人からサイクリングの大会ができないか相談を受けている。対面通行が危険なため道路を止めなければならず、林道を使うヒルクライムレースなども準備が困難で、開催できる自治体がほとんどないと聞く。サイクリングが趣味の人によると、美郷町はプロにも中級レベルの人にとってもちょうどよいコースらしく、大会が開催できれば地域振興にもつながると考えている。
- 中山間は高齢化が深刻で、先祖代々の土地を荒らさないよう手入れするのが大変になっている。
- 志を持った若者もいるが、家族と一緒に生産性を上げて頑張っていくと所得が上がり、税金などもおのずと上がってくる。田舎においては、昔ながらの大家族が生活しやすい補助金や税制などの仕組みを国に提言してもらいたい。
- 保育士という職業柄、保護者の方と話す機会が多い。自分自身も子育てしている身であるが、子どもが小さいうちは、医療費の助成や児童手当など、多様な支援がある。しかし、実際育てていく上でお金がかかるのは高校生くらいになってからという実態がある。特に、美郷町などの中山間地域には高校がなく、寮生活を余儀なくされることもあり負担が大きい。高校生への支援があるとよい。
- 台風のたびに水害が発生している。山林の伐採や、材出しで使う道を重機で工事する際に発生した土が河川に流れて堆積することなども原因として考えられる。環境森林税を山からの土砂流出防止などの災害対策に使ってほしい。
- 大工職人が減少している。職人を育てるための補助金などを町に用意してもらったこともあるが、なり手が出てこなかった。県で、職人育成プロジェクトや杉材をたくさん使ってもらえるような制度を考えてほしい。
- 美郷町の備長炭製炭者は26世帯いるが、13世帯は移住者である。高齢化が進んでおり、後継者の問題に手を打つべく、地域おこし協力隊という形で、県外から受け入れをしている。新規就労支援事業も活用し、少しずつ後継者を育成しているが、スギの原木対策、ブランド化も課題である。宮崎県で炭サミットを開催してもらえると、生産者同士のつながりもでき、技術も継承されていくと思う。
- シカの食害対策を検討してほしい。防護柵などではなく、増える元を絶つ必要がある。
- 教職員の働き方改革などにより、地域の指導者に部活動の指導や補助をしてほしいという話があるが、子どもたちも少ない中で、部活動も何をしたらよいか分からない。県の方で、指導者の育成や派遣、広域で子どもたちが好きな部活動ができるような体制をつくってほしい。
- 町内に宿泊施設がない。美郷町に泊まって過ごすことが、美郷町の魅力を感じられる機会になる。南海トラフの避難先になることも想定し、廃校の校舎の活用を検討してほしい。
- 宮崎は全国2位のしいたけ産地だが、高齢でリタイアする人が増えているため、収穫量が毎年減っている。しいたけの栽培は重労働であるため、もっと機械化を進める必要がある。個人の事業主でも、補助金などにより3分の1程度の手出しで重機が持てるようになるとよい。重機があると台風など豪雨災害で崩れた場所も少しであれば自分たちで直せるというメリットがある。
- 商工会の部長として、町のために何かできないかと情報収集するようになり、生活費や食費などが町外に流出しているという実態を知った。新しいことを何か始めるということもとても大事なことだが、町に元々ある、使えるものを生かして循環させていくことが大切だと感じている。
- 7名の主婦でシフトを組みながら土日だけ営業する食堂(キッチン)を運営している。次の世代に引き継げるよう、自分たちが続く限り森の駅を使って、空き家にしないようにしたい。
- キッチンを維持するためには町外から外貨を得る必要があるが、お客様によく道路情報を聞かれる。西都方面の国道など通行止めで機能していない。道路状況が良くなれば、バイクのツーリング客なども立ち寄りやすくなるので、観光のためにも通れるようにしてほしい。
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- 本日は、皆さまからご意見や地域の強みなどを伺ったが、美郷町の課題を深く理解するとともに、美郷町の魅力を再確認できた。
- 炭サミットやサイクリング大会など、さまざまな課題はあるにしても、ワクワクするような議論が出て、こうした時間はとても大切だと改めて感じた。
- 皆さまからのさまざまな声をいただきながら県政に取り組んでいくので、これからもご意見、ご指摘をいただきたい。
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