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掲載開始日:2020年5月14日更新日:2020年5月14日
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宮崎県内で確認された感染者は、引き続き17名です。このうち5名の方が現在も医療機関に入院、治療中であり、病状は安定しているとうかがっております。1日も早い回復をお祈り申し上げます。
5月14日の時点では、4月11日に最後の感染者が確認されて以降、33日間連続で感染が確認されておらず、この期間は全国で最長となります(感染者ゼロの岩手県を除く)。
このように感染拡大を抑えることができているのも、ひとえに感染拡大防止に向けた県民や事業者の皆様の御理解と御協力をはじめ、医療従事者や感染症対策従事者等の皆様の御尽力によるものと、心より感謝申し上げます。
しかし、これで一安心というわけではありません。新型コロナウイルスの潜伏期間が1~14日ということを考慮すると、大型連休後の1~2週間の動向や、休業要請が解除されて「強い警戒態勢」に移行した11日以降の動向も、引き続き、十分な警戒が必要です。今後とも何らかの形でウイルスが県内に持ち込まれないとは限らず、これまで同様、県民一人ひとりの感染防止対策の徹底により、それをヨコに広げないこと、感染集団(クラスター)の発生や連鎖を防ぐことが大切です。県民の皆様の御協力をお願いいたします。
国は5月14日、新型インフルエンザ等特別措置法に基づく「緊急事態宣言」について、本県を含む39県を対象地域から除外することを決定しました。
これは、(1)感染の状況、(2)医療提供体制、(3)監視体制という3点に特に着目し、緊急事態措置を実施すべき区域としないものと総合的に判断されたものです。
本県では、4月を「感染拡大防止強化月間」と位置づけ、県民の皆様とともに徹底的な取組を進めてまいりましたが、緊急事態宣言の解除という節目を迎えることができ、まずは県民の皆様の御理解と御協力に対し、深く感謝申し上げます。
しかしながら、緊急事態宣言の解除は、決して安全宣言ではない、ということに注意していただく必要があります。
全国には、東京都や大阪府など緊急事態措置を実施すべき地域が残されています。また、治療法の確立やワクチンの開発等が実現するまでは、「新型コロナウイルスとともに生きていく社会」を築いていく必要があります。
国の基本的対処方針においては、緊急事態宣言が解除された地域においても、基本的な感染防止策の徹底等を継続する必要があると共に、感染の状況等を継続的に監視し、その変化に応じて、迅速かつ適切に感染拡大防止の取組を行う必要があるとされています。また、再度、感染が拡大し、まん延のおそれがあると認められる場合は、緊急事態宣言の対象とすることも含め、速やかに強いまん延防止対策等を講ずることとしています。
本県としては、感染拡大の第2波、第3波に備え、引き続き、医療提供体制を強化しながら、持続的な警戒態勢のもと「新しい生活様式」の実践に取り組んでまいります。そして、今後とも、感染リスクはゼロにならないという強い危機感を持って、「感染拡大の防止」と「社会経済活動の維持・再生」を両立させてまいります。
なお、医療提供体制については、現在、入院病床を106床、軽症者等の宿泊療養施設を150室確保し、PCR検査の検査可能件数も1日120件まで増やしており、引き続き、拡充・強化に努めてまいります。
県民の皆様には、手洗いや咳エチケット、人との距離の確保など、基本的感染対策を含めた「新しい生活様式」を日常生活に組み込み、いわば生活の<標準装備>としていただきますようお願いいたします。
また、この「新しい生活様式」を実践する形で、少人数での外食を含む食事や、買い物、娯楽・スポーツ等を行なっていただいて差し支えありません。その具体的な内容は別紙を参照ください。
外出についての自粛は既に解除しておりますが、これまでに感染集団(クラスター)が発生しているような施設や、「三つの密」のある場については、引き続き、十分な注意をお願いいたします。
なお、繁華街の接待を伴う飲食店等については、これまで県外で感染集団(クラスター)が確認された場として全国的に注意喚起がなされておりますが、県が示す感染対策(客の隣に接して接待などを行わないことや歌を歌わないことなど)を含むガイドラインを作成・実践し、「三つの密」を避けるなど感染防止を徹底している店舗もあり、一律に利用自粛を求めるものではありません。
他県との往来については、全国で緊急事態宣言の対象地域が残る状況を踏まえ、引き続き、不要不急の往来の自粛をお願いします。5月21日頃を目途に、国の方針などを踏まえ見直しを検討することとしています。
本県では緊急事態宣言が解除されましたが、全国には引き続き、緊急事態宣言の対象地域が残されています。このため、「休業要請」から「強い警戒態勢」に移行して営業しておられるパチンコ店等の遊技施設や繁華街の接待を伴う飲食店等の遊興施設等につきましては、すでにお願いしておりますガイドラインの作成・実践を通じて感染対策を徹底した上で、これからも営業していただきますようお願いいたします。
また、それ以外の事業者につきましても、感染対策を徹底して営業していただくため、県作成のガイドライン又は全国組織が作成するガイドラインを参考として、それぞれガイドラインの作成・実践をお願いいたします。
これらのガイドラインについては、国の専門家会議の分析や今後の感染状況等を踏まえ、随時、内容の見直しを検討することとしています。
感染拡大の第2波、第3波に備えながら「感染拡大の防止」と「社会経済活動の維持・再生」を両立させるため、御理解と御協力をお願いいたします。
このように感染拡大の防止策を徹底しながらも、社会経済活動を取り戻す取組を進めるため、本日、県庁内に各部局長で構成する「宮崎県新型コロナウイルス感染症緊急経済対策本部」を設置しました。
第1回となる本日の会議では、本県の地域経済の再始動に係る今後の施策展開の方向性を示した、「新型コロナウイルス感染症経済対応方針」の骨子を決定しました。今後、様々な団体や市町村等の御意見も伺いながら方針を決定し、県内の経済状況や国の動き等を踏まえ、市町村や経済団体等と連携しながら実施してまいります。
本県には、口蹄疫からの復興・再生を果たす中で培われた経験があります。これを生かし、全国に先駆けて、日常生活の中に感染防止を組み込んだ「新しい生活様式」へと移行し、いち早く経済の再始動につなげる「宮崎モデル」を実現し、新たな変化や不測の事態にも対応できる持続可能な経済・社会づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
経済の再始動にあたり、当面は県外からの観光誘客などが難しい状況にあることから、まずは県内で経済を回していくことが重要となります。県としても様々な支援策を講じてまいりますので、地元のお店での買い物や飲食など、身近な所から地産地消の「応援消費」に取り組むことで、宮崎を元気にしてまいりましょう。
最後に、大切なことは、今ここで時間を巻き戻さないことです。ひとたび県内で感染集団(クラスター)などが発生し、医療提供体制がひっ迫するような状況となれば、再び徹底した行動制限など厳しい対応に戻らざるをえなくなります。
これからの「コロナとともに生きていく社会」においては、県民の皆様が暮らしのあらゆる場面で「新しい生活様式」を実践し、感染拡大防止の徹底を図ることが大切であり、それが本県における社会経済活動に必要不可欠な基盤となります。
引き続き、気を緩めることなく確実な歩みを積み重ねていくことができますよう、県民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。
令和2年5月14日
宮崎県知事河野俊嗣
総合政策部総合政策課企画担当
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