掲載開始日:2016年9月2日更新日:2016年9月2日
知事室へようこそ
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平成28年9月定例県議会の開会に当たりまして、まず、台風10号による大雨等により各地で発生した災害におきまして、不幸にもお亡くなりになられた方々とその御遺族に対し、衷心よりお悔やみを申し上げますとともに、被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げます。
特に、岩手県と北海道では、河川の氾濫等により、甚大な被害が生じているところであり、一日も早い被災者の生活再建と被災地域の復興をお祈り申し上げる次第であります。
なお、現在、台風12号が接近しており、九州上陸の可能性があります。関係機関及び県民の皆様には、最新の台風情報を確認し、万全の準備と対策を講じていただきますようお願いいたします。
次に、ただいま提案いたしました議案の御説明に先立ち、4点ほど御報告をさせていただきます。
1点目は、山之口スマートインターチェンジの開通についてであります。
都城市とNEXCO(ネクスコ)西日本九州支社とともに建設を進めてまいりました、宮崎自動車道「山之口スマートインターチェンジ」につきまして、今月24日に開通する運びとなりました。この開通により、高速道路の利便性が向上し、地域の発展や救急救命活動の支援、防災機能の強化などに大きな効果が期待されます。
これまで開通に向け御支援をいただきました県議会の皆様をはじめ、関係自治体や団体等の方々に、心からお礼を申し上げます。
また、スマートインターチェンジにつきましては、国富町及び門川町においても整備が進められております。この2箇所につきましても1日も早く開通するよう、関係自治体や団体等と連携を図り、全力で取り組んでまいりますので、御理解と御協力をよろしくお願いいたします。
2点目は、「国立公園満喫プロジェクト」についてであります。
去る7月25日、環境省が実施する「国立公園満喫プロジェクト」のモデル地域の一つとして、霧島錦江湾国立公園が選定されました。
このプロジェクトは、国立公園への訪日外国人等の誘致拡大を目指し、受入態勢を重点的に整備し、ブランド観光地として世界にPRしようとするものであり、本県の観光振興にも弾みがつくものと期待しております。
今後、県としましても、鹿児島県や関係自治体等と連携を図り、プロジェクト推進のために積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
3点目は、「祖母(そぼ)・傾(かたむき)・大崩(おおくえ)ユネスコエコパーク」のユネスコへの推薦決定についてであります。
延岡市、高千穂町及び日之影町と大分県の佐伯(さいき)市、竹田(たけた)市及び豊後(ぶんご)大野(おおの)市の6市町で取り組んでいる、「祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク」が、先月12日に国内の最終審査を通過し、ユネスコへの推薦が決定されました。
今回の推薦決定は、この地域が有する豊かな自然環境やこれを守り・活用した地元の暮らし、さらに、神楽等の伝統文化が各地域で継承されている点などが高く評価されたものと考えております。
来年5月から7月に行われるユネスコの審査まで1年ほどありますが、この地域が自然環境の保全と持続可能な利活用の調和を実現し、人と自然が共生するモデルとして世界に認められるよう、関係機関との連携を一層強化し、しっかりと準備してまいりたいと考えております。
4点目は、リオデジャネイロ・オリンピックについてであります。
先月ブラジルで開催されましたリオデジャネイロ・オリンピックには、本県出身や本県ゆかりの選手が11名出場しましたが、このうち、延岡市出身の松田丈志(まつだたけし)選手は水泳で3大会連続のメダルを獲得し、また、宮崎市出身の井上康生(いのうえこうせい)氏が監督を務めた男子柔道では、延岡市出身の羽賀龍之介(はがりゅうのすけ)選手をはじめ旭化成所属の3選手を含む全階級でメダルを獲得するなど、素晴らしい成績を収められました。
この結果は、日頃から厳しい練習に取り組んでこられた選手の努力と、それを支えてこられた監督・コーチをはじめ関係者の方々の御尽力によるものであり、改めて深く敬意を表する次第であります。
出場された各選手の活躍は、県民に「元気」と「勇気」、そして大きな「感動」を与えていただきました。心より感謝申し上げたいと思います。
なお、井上監督や、松田選手をはじめとするメダリストの皆様に対しましては、県民栄誉賞などを授与し、その偉業を称え県民の祝意をお伝えしたいと考えております。
いよいよ4年後には東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。これに向けて、本県が日本選手の活躍の原点となるよう、「スポーツランドみやざき」のさらなる推進に努めてまいりたいと考えております。
それでは、本日提案いたしました議案の概要について御説明申し上げます。
はじめに、補正予算案についてであります。
補正額は、
であります。
このうち、一般会計の歳入財源は、
であります。
この結果、一般会計の歳入歳出予算規模は、5,937億8,444万円となります。
以下、補正予算案に計上いたしました主な事業の概要について御説明いたします。
まず、国際定期路線維持に向けた緊急対策事業につきましては、熊本地震以降、搭乗率が低迷している国際定期路線の利用促進を図るため、旅行費用の一部補助やPR事業の支援等を行うものであります。
次に、防災拠点庁舎整備事業につきましては、観測史上初めて震度7を2度観測した熊本地震を受け、防災拠点庁舎の耐震性をより高めるため、柱や梁のサイズや免震装置の変更など設計の一部見直し等を行うものであります。
次に、災害救助法に伴う救助費につきましては、熊本県からの要請に基づき、被災者に提供する民間賃貸住宅の借り上げを行うものであります。
次に、県南地域へのシカ侵入監視対策事業につきましては、県南地域において、シカによる被害を未然に防止するため、監視カメラの設置など監視体制の強化を行うものであります。
次に、木造住宅耐震化リフォーム推進事業につきましては、木造住宅の耐震化を一層促進するため、県民の方々が耐震改修により取り組みやすくなるよう、段階的な耐震改修工事も補助対象に加えるなど事業の拡充を行うものであります。
最後に、公共事業でありますが、治山事業につきまして、熊本地震や6月の大雨により発生した荒廃山地の復旧整備を行うものであります。
主な事業についての説明は以上でありますが、これらの事業のほか、平成27年度の決算により生じた剰余金の一部について、地方財政法の規定に基づき、県債管理基金への積立を行うこととしております。
それでは、次に、予算以外の議案について御説明いたします。
議案第3号使用料及び手数料徴収条例の一部を改正する条例は、平成29年4月に開設を予定している宮崎県立看護大学「別科(助産専攻)」の授業料や入学料等について、新たに規定等を行うものであります。
議案第4号退職年金及び退職一時金に関する条例の一部を改正する条例は、刑法改正による刑の一部執行猶予制度の創設に伴い、その期間に係る退職年金等の取扱いについて、関係規定の改正を行うものであります。
議案第5号宮崎県における事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例は、医療法及び医療施設調査規則の改正に伴い、引用する条文の改正を行うものであります。
議案第6号宮崎県地方独立行政法人評価委員会条例は、地方独立行政法人法の規定に基づき、法人の業務実績の評価等を行う附属機関に関する条例を制定するものであります。
議案第7号宮崎県警察本部の内部組織に関する条例の一部を改正する条例は、国外犯罪被害弔慰金等の支給に関する法律の施行に伴い、弔慰金等の支給に関する裁定事務等が都道府県公安委員会の所掌事務となることから、警察法の規定に基づき、関係規定の改正を行うものであります。
議案第8号は、防災・安全社会資本整備交付金事業一般国道448号夫婦浦工区(仮称)夫婦浦トンネル工事について、当初想定していたよりも湧水(ゆうすい)が多く、追加工事の必要が生じたことなどから、工事請負契約の変更について、議会の議決に付すべき契約に関する条例第2条の規定により、議会の議決に付するものであります。
議案第9号は、公共施設等の保有・運営・維持の最適化を図るため、総合的・計画的な管理の基本方針を示す宮崎県公共施設等総合管理計画を策定することについて、宮崎県行政に係る基本的な計画の議決等に関する条例第3条の規定により、議会の議決に付するものであります。
議案第10号は、公立大学法人宮崎県立看護大学を設立するため、定款を定めることについて、地方独立行政法人法第7条の規定により、議会の議決に付するものであります。
議案第11号は、公立大学法人宮崎県立看護大学に承継させる権利(出資財産)を定めることについて、地方独立行政法人法施行令第9条の規定により、議会の議決に付するものであります。
議案第12号及び議案第13号につきましては、教育委員会委員2名が平成28年10月8日をもって任期満了となりますので、その後任委員を任命いたしたく、議会の同意を求めるものであります。
このうち、議案第12号は、島原俊英(しまはらとしひで)氏の後任委員として、同じく、島原俊英(しまはらとしひで)氏を、議案第13号は、山崎里都子(やまさきりつこ)氏の後任委員として、松山郁子(まつやまいくこ)氏をそれぞれ任命いたしたく、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第4条第2項の規定により、議会の同意を求めるものであります。
議案第14号から議案第20号につきましては、土地利用審査会委員7名が平成28年10月24日をもって任期満了となりますので、その後任委員を任命いたしたく、議会の同意を求めるものであります。
このうち、議案第14号は、大迫敏輝(おおさことしき)氏の後任委員として、町元真也(まちもとしんや)氏を、議案第17号は、出口近士(でぐちちかし)氏の後任委員として、熊野稔(くまのみのる)氏を、議案第18号は、柳田慧子(やなぎたえいこ)氏の後任委員として、田中さみ子(たなかさみこ)氏を、議案第20号は、堀口とも子(ほりぐちともこ)氏の後任委員として、内倉政子(うちくらまさこ)氏を、また、議案第15号ほか2議案につきましては、山口英之(やまぐちひでゆき)氏ほか2名の後任委員として、同じく、山口英之(やまぐちひでゆき)氏ほか2名をそれぞれ任命いたしたく、国土利用計画法第39条第4項の規定により、議会の同意を求めるものであります。
以上、今回提案いたしました議案の概要について御説明いたしました。
よろしく御審議のほどお願いいたします。
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