トップ > くらし・健康・福祉 > 保健・健康づくり > 感染症対策 > 宮崎県コロナウイルス感染症対策特設サイト > 記者会見・メッセージ > 新型コロナウイルス感染症に関する知事メッセージ(令和2年5月27日)
掲載開始日:2020年5月27日更新日:2020年5月27日
ここから本文です。
宮崎県内で確認された感染者は17名で、すべての方が退院されています。4月11日に最後の感染者が確認されて以降、44日間連続で感染が確認されておらず、この期間は全国で最長となります(感染者ゼロの岩手県を除く)。
このように感染拡大を抑えることができているのも、ひとえに感染拡大防止に向けた県民や事業者の皆様の御理解と御協力をはじめ、医療従事者や感染症対策従事者等の皆様の御尽力によるものと、心より感謝申し上げます。
国は、5月25日、新型インフルエンザ等特別措置法に基づく「緊急事態宣言」について、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・北海道の5都道県(以下「5都道県」)を対象地域から除外し、全都道府県での宣言解除を決定しました。
本県では、4月を「感染拡大防止強化月間」と位置づけ、大型連休を前に県外との往来自粛や休業要請をお願いするなど、県民の皆様とともに徹底的な取組を進めてまいりました。このたび、引き続き県内での感染拡大を抑えている状況で、全都道府県における緊急事態宣言の解除という大きな節目を迎えることができ、まずは県民の皆様の御理解と御協力に対し、深く感謝申し上げます。
しかしながら、全国的な緊急事態宣言の解除も、決して安全宣言ではない、ということに注意していただく必要があります。治療法の確立やワクチンの開発等が実現するまで、私たちは「新型コロナウイルスとともに生きていく社会」を築いていかなくてはなりません。
国内では、都市部を中心に感染の残り火がくすぶっている状況にあり、海外ではいまだ感染拡大が続いています。私たちの身の回りにウイルスは確実に存在し、今後とも何らかの形で県内に持ち込まれないとは限りません。これまで同様、県民一人ひとりの感染防止対策の徹底により、それをヨコに広げないこと、感染集団(クラスター)の発生や連鎖を防ぐことが大切です。
国の基本的対処方針においては、緊急事態宣言が解除された地域においても、「新しい生活様式」が社会経済全体に定着するまで、一定の移行期間を設け(5月25日から7月31日まで)、概ね3週間ごとに地域の感染状況や感染拡大リスク等について評価を行いながら、外出の自粛、イベント等の開催制限、施設の使用制限の要請等を緩和しつつ、段階的に社会経済の活動レベルを引き上げていくこととされています。また、再度、感染の拡大が認められた場合には、緊急事態宣言の対象とすることも含め、速やかに強い感染拡大防止対策等を講ずることとされています。
本県としては、これまでの取組に一定の手応えを感じつつ、感染拡大の第2波、第3波に備え、引き続き、医療提供体制を強化しながら、持続的な警戒態勢のもと「新しい生活様式」の実践に取り組んでまいります。そして、今後とも、感染リスクはゼロにならないという強い危機感を持って、感染症対策とバランスをとりつつ、段階的に社会経済の活動レベルを引き上げてまいります。
なお、医療提供体制については、5月25日現在、入院病床を204床、軽症者等の宿泊療養施設を200室確保し、PCR検査の検査可能件数も1日168件まで増やしており、引き続き、拡充・強化に努めてまいります。
県民の皆様には、手洗いや咳エチケット、人との距離の確保など、基本的感染対策を含めた「新しい生活様式」を日常生活に取り入れ、いわば生活の<標準装備>としていただきますようお願いいたします。
この「新しい生活様式」を実践する形で、県内旅行や多人数を避けた外食は全く問題ありませんし、買い物、娯楽・スポーツ等を行なっていただいて差し支えありません。その具体的な内容は別紙を参照ください。
一方、これまでに感染集団(クラスター)が発生しているような施設や、「三つの密」のある場については、引き続き、十分な注意をお願いいたします。
また、接待を伴う飲食店等については、これまで県外で感染集団(クラスター)が確認された場として全国的に注意喚起がなされておりますが、基本的な感染防止対策の徹底や「3つの密」を避けるなど、県や全国的な組織が示す感染対策ガイドラインを作成・実践している店舗については、自粛を要請するものではありません。
都道府県をまたぐ移動については、国の方針を踏まえ、5月末までは不要不急の移動を避けるようお願いいたします。なお、6月1日からは、九州内をはじめ各県との往来自粛を解除しますが、緊急事態宣言が解除されて間もない5都道県及び感染流行地域との往来は慎重に対応いただきますようお願いいたします。
今回の緊急事態宣言の全面的解除により、感染対策が新しい段階を迎えたことを踏まえ、本県では、次のとおり「持続的な警戒態勢」に移行することとします。
なお、県が作成したガイドラインについては、国の方針変更等を踏まえ、6月1日から、接待を伴う飲食店等や県外との往来自粛の解除などに関する項目を見直すこととしています。
特に、飲食店については、5月補正予算の飲食店等への支援事業を活用し、消毒液、換気設備の購入や、誘客促進に取り組んでいただきたいと考えております。
県民の皆様の御理解と御協力により、感染拡大を抑えることができている本県においては、引き続き感染対策を徹底しながら、同時に社会経済活動を回復させる取組を着実に進めていくことが重要です。
現在、県では、5月14日に決定した「新型コロナウイルス感染症経済対応方針」の骨子に沿って、様々な団体や市町村等の御意見もうかがいながら、方針の取りまとめ作業を進めております。今後は、この方針に基づき、6月補正予算を編成するとともに、引き続き、地域経済の状況や国の動き等を踏まえ、県内経済の再始動につながる経済対策等に迅速かつ的確に取り組んでまいります。
本県には、口蹄疫からの復興・再生を果たす中で培われた経験があります。これを生かし、全国に先駆けて、日常生活の中に感染防止を組み込んだ「新しい生活様式」へと移行し、いち早く経済の再始動につなげることにより(宮崎モデル)、新たな変化や不測の事態にも対応できる持続可能な経済・社会づくりに取り組んでまいります。
経済の再始動にあたり、全都道府県での宣言解除は追い風になるものの、当面は県外からの観光誘客などが難しい状況にあることから、まずは県内で経済を回していくことが重要となります。県としても様々な支援策を講じてまいりますので、地元のお店での買い物や飲食など地産地消の「応援消費」に取り組んだり、県内の観光や旅行を楽しんだりするなど、県民が力を合わせて宮崎を元気にしてまいりましょう。
これからの「コロナとともに生きていく社会」においては、新型コロナを正しく理解し、一人ひとりの意識を変えていくこと、県民の皆様が暮らしのあらゆる場面で「新しい生活様式」を実践し、感染拡大防止の徹底を図ることが大切であり、それが本県における日常生活や経済を取り戻す基盤となります。
引き続き、気を緩めることなく確実な歩みを積み重ねていくことができますよう、県民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。
令和2年5月27日
宮崎県知事河野俊嗣
福祉保健部福祉保健課
〒880-8501 宮崎県宮崎市橘通東2丁目10番1号
電話:0985-26-7074
ファクス:0985-26-7326
メールアドレス:fukushihoken@pref.miyazaki.lg.jp