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掲載開始日:2025年1月24日更新日:2025年1月24日

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令和6年度「知事との本音トーク」地域版(第7回)

内容

開催日時など

開催日時

令和7年1月17日(金曜日)午後1時30分から午後3時まで

場所

国富町役場2第1会議室

テーマ

国富町の将来像と直面する課題

参加者

国富町の皆さん8名

本音トークの内容

知事挨拶

  • 本日は、「知事との本音トーク」にご参加いただき、心から感謝申し上げる。県政推進においては、「対話と協働」を重視し、市町村の皆さまとの意見交換を通じて、そのフィードバックを県政に反映する取り組みを行なっている。平日の日中という皆さま大変お忙しい中、貴重なお時間をいただくことになり、本当に心から感謝を申し上げる。
  • 今日1月17日は、阪神淡路大震災から30年という大きな節目の日である。本県も先日大きな地震があった。また、昨年夏の地震、台風10号、線状降水帯による被害など、毎年のようにさまざまな自然災害に見舞われている。このような災害が続く中、私は、ぜひ機会があればと長年思っていた防災士の資格を昨年末取得した。その研修会をここ国富町役場で受けたというのも思い出深い。我々は度重なる地震に見舞われて、南海トラフへの警戒感を強めている。防災に対する強い問題意識を持ちながら、備えを強化していかなくてはならないということを改めて今日この日に感じているところである。
  • 国富町は、ロームグループのラピスセミコンダクター第2工場が立地するという、本県全体を考えても、とても大きなプロジェクトが進行している。それをぜひ、地域の未来にプラスで生かしていくことができれば思っている。
  • 人口減少や物価高など多くの課題に直面している中ではあるが、ぜひとも、皆さまが日頃考えている国富町の課題やこれからまだまだこういうポテンシャルがあるといった話を伺いながら、一緒になって将来を考えるより良い時間にしたい。

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本音トークの様子

集合写真

挨拶

意見交換

参加者発言

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主な意見など

国富町の将来像と直面する課題

  • 受け皿ができあがっていない状態で事業が進行していくことに危機感を覚えている。例えば、国富町には東九州自動車道のスマートインターチェンジができたが、周辺の開発が全く進んでいない。ほかにも、移住を促進しましょうと言っても、国富は家賃が高く、どこに住んだら良いのかという課題がある。宮崎市内の方が選択肢が多く、若い世代は流出していく。耕作放棄地や空き家の問題など数字で見てすぐ分かる課題もたくさんある。
  • 課題はチャンスでもある。有効活用できる土地があるということであり、宮崎市のベッドタウン化は進めていけると思っている。町外から人を呼んで夜の飲食店を回るイベントなどを企画し、好評いただいている。国富町はご飯が美味しいという強みを生かして「飲み屋文化」の強化を提案したい。少ない宅地を有効活用し、商業ビルや飲食店が並ぶ屋台村に宿泊施設の併設などを行い、宮崎市内の飲み屋街のコンパクトバージョン「小さな飲み屋街」を作ってみたらどうかと思っている。
  • 地元に住んだことのない、地元を知らない外部のコンサルタントなどではなく、地元の商工会の商売人などをまちづくりにもっと活用してほしい。
  • 飲食を含めた町の活性化が必要だと思う。家族の誕生日だから、ちょっと疲れたから、みんなでご飯食べに行こうとなっても、なかなか町内の飲食店が少ない。隣接の綾町は役場とほんものセンター周辺に昼間から賑わっている。国富は商店街が細長く、それが一つの欠点になっていると感じている。100、200m範囲の一極集中で飲食チェーンの誘致などを行い、活性化を図るのも手だと思う。
  • 牛の繁殖と肥育を仕事にしているが、後継者問題が農業の直面する一番の課題と認識している。自分のところは、2人後継者が育っているが、基本的にどこの地域においても厳しくなっている。自分の周りを見た時、田んぼや畑、これが5年10年したときに、そこを耕作していける、守っていける人たちが本当にいるのかなと思う。県や町も含めてどのように守って有効利用していくかということを検討する必要がある。
  • 昨年の12月と今月の競り市については良い値段が付き、かなりいいスタートが切れている。ただ、これが一過性のもので終わる可能性も十分ある。物価高による牛肉消費の減退により、枝肉が捌けていけないことには出口が見えてこない。懸念しているのは息子たちの年代で、国のクラスター事業を利用して牛舎を新築した若い後継者が5000万や1億くらい投資して、子牛が70万で売れる想定で事業スタートしたが、30~40万でしか売れず、借り入れの支払いが難しくなっていることである。お金が作れない。お金をくださいとは言えないが、こういった若い後継者を育てていく意味でも長期的な融資制度が必要だと感じている。無利子期間を長くするなどして手助けをしていかないと、この肉用牛の産地は本当に衰退していくと思う。
  • 宮崎牛の銘柄、知名度を上げるためにJA宮崎中央が中心となって東京市場に出荷しているが、物によっては地場で売れる価格と大きく変わらず、経費だけがかかりお金にならない。県からの運賃助成という形で負担していただいている分はあるが、農家にとっては大きな負担になっている。
  • コロナ禍をきっかけに「移動式のあったかご飯」と銘打って地域の子ども食堂を仲間と運営している。自分がコロナになった時に孤独を感じていたが、近所の人たちから励ましや差し入れをもらい頑張ることができた。しかし、今は人が少なくなり、助け合いが難しい状況になっていると感じたため、何か自分にできることがないかと子ども食堂を立ち上げた。
  • 廃校になった小学校を活用してあったかご飯を開催したところ、近所の20人以上のお年寄りが集まってきて、そのお年寄りの方達が、さらに近所に声がけして、繋がりが広がった。今月も実施する予定だが、平均年齢70歳くらいの方達がボランティアで集まってくれるようになった。国富町は少子化が進んでいるが、お年寄りは元気で、地域のために何かしようという意欲もある温かい町だと感じている。その点を行政からもアピールしてもらいたいと思っている。
  • 国富町で休日を使ってボランティア活動を始め5年になる。地域福祉コーディネーターも担っているが、子どもの貧困に課題を感じ、子ども食堂を始めた。高齢化と若者の流出が国富町の課題であると思うが、今この国富町に住んでいる人たちはずっと住み続けたいと思っているのか、そういった魅力が国富町にはあるのかという疑問が自分の中に今でもある。若い世代が国富町に住んで、住み続けたいと思ってもらえるように、また、一旦外に出ても戻ってきたいと思える町であるようにと願い、私は子育て支援という形でこの子ども食堂の活動を続けている。人が元気だったら町は元気になるという思いがあるので、子育てをしているお母さんたちが繋がることで、孤立しない子育てができるのではないかと思っている。
  • 若い世代の人たちがここに住み続けたいと思ってもらうためには、何かやろうと思った時に、それを支援してくれる体制が整っている必要があると感じている。スタートアップや事業を始めたいと思っている若い世代の人たちがたくさんいると思うが、その人たちを応援する体制がもう少し整えば良いと思う。
  • 補助金の申請に毎回頭を悩ませる。各自での申請書などの手続きが大変なため、そのあたりの支援が何かあると良い。町内で中間支援的な組織、ネットワークが生まれれば、例えば子ども食堂であれば、食材を一括して確保する、それを各子ども食堂や居場所確保の支援をしている人たちに配布するなど、そういった体制がとれれば、効率的で良いと思っている。
  • 露地野菜と水田を土地利用型で農業法人経営している。国富町は農地の条件や畑かん設備なども整っていてかなり良い条件で農業ができる環境だと思っている。しかし、昔ほど農業に従事する人がおらず、土地が余る状況になってきており、無償で土地を譲るので名義を変えてくれなどの話も出てきている。自分は息子が一緒に就農しているが、地域の農業者の後継者不足は深刻。
  • 生産コストの上昇が深刻で、今後経営が成り立つのか、この状況が続けば、息子や従業員に対して、将来の選択をさせないといけないというところまで話したりしている。
  • 法人化をやめて普通の農家に戻ろうという話もあるが、自分たちが借りている農地を返そうとした時、誰も受けてくれないと思う。
  • 農家は道の除草などを年2回の補助金をもらって実施しているが、全然足りていない。大変な作業であるため、もう少し支援してもらいたい。
  • 食料安全保障の話題になるが、農地を一度作らなくなってしまうと何かあった時にすぐに畑に戻すのが難しいということを我々は理解しているが、一般の人は理解できていない。今後、息子などの若い世代が農業を続けていくためにも支援、サポートを強化してほしい。
  • ほけだけマルシェというイベントを開催している。過去6回ほど開催しているが、3回目までは町主催で、以降は権利を引き継ぎ我々実行委員会が主催している。法華嶽公園の魅力を県内外に広めていきたい、国富町を盛り上げたいという気持ちで実施している。
  • 町内の子どもたちでさえ、法華嶽公園に行ったことがないという子がいる。アクティビティもたくさんあり魅力が詰まっているが、なかなか伝わっていないということにもったいなさを感じている。もう少し公園の魅力を広げ、アピールできたらと思っている。
  • 公園の施設の古さが気になるという声もあり、魅力が伝わって人がたくさん来るようになれば、施設もまた改善されていくと考えている。
  • 燃料、肥料の高騰が続く中、少しでも工夫してコストを抑えられるよう研究しながら農業をしている状況であるが、どうしても個人努力だけではどうにもならない部分として「流通」がある。関東関西という市場に向けて、流通費がじわじわとみんなの首を絞めてきている状況だが、これは農業だけの話ではないため、農業、商業、工業、分野を問わずタッグを組んで、宮崎だからこその、県独自のルートをぜひとも検討してほしい。
  • 我々が巨大消費地から遠いこの地域で農業ができているのは、やはり地域に生産者が多く、生産量があり、力があるということだと思っている。そのような中、コロナや物価高に加え異常気象などもあり、だんだんふるいにかけられているような状況が起こっている。再生産価格が、と言われても、ちょっと間に合わなくなってきている。ここで人数が減ってしまうと量がなくなり、自分たちの力がなくなると感じている。
  • 国がスマート農業を推進しているが、結局投資である。新規投資、財力がある人はできるが、ほとんどの農家が今はできない状況。できれば現状維持、今の農業を継続できるような支援に力を入れてほしい。今あるものを買い換えることすら厳しい状況にあるため、もう少し末端に手を差し伸べてほしい。
  • 自分の周りで今、農業をやめるのは高齢者ではなく、去年一昨年始めた若い世代。これだけ取れなければ、これだけ手元にお金が残らなければ勤めた方が良いとなってしまっている。本当に地域での農業が持続できなくなってくるので、上を見るのではなく、現状を見て、支援を考えていただきたい。
  • 東九州自動車道が開通して念願の国富スマートインターが開設されたが、周辺の整備が全く進んでいない。民間で商業施設をつくるといった話が出ては消え、出ては消え、なぜかと聞くと、土地の規制の問題があって県から商業施設の許可が下りないという声がある。町の人口減少が進む中、住宅地も含め土地の規制を見直してもらえると、宮崎市のベッドタウンとして連携して発展が期待できると思う。
  • ロームグループのラピスセミコンダクター第2工場は町にとって非常に嬉しいニュースである。今後の稼働状況などについても情報が提供されると有り難い。

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知事総括

  • 本日は、皆さまからさまざまなご意見やご要望を総括的に伺った。幅広い活動をしている方々がこのような場でいろいろ意見交換することによって化学反応が生じ、刺激を与え合って、新しいものが生まれてくる、そんなワクワク感が感じられた。
  • 特に若い世代にどうやったら選ばれるかということも含めて、国富の地域づくり、今後のあり方をさまざまな視点から議論することができた。
  • 国富は名前も魅力である。国が富むという響きは素晴らしく、ぜひ宮崎市に繋がる国富という地がさらに魅力を高めていくことができたらと県の立場からも思っている。
  • いただいた意見をしっかり受け止めて取り組んでいきたい。これからもいろいろな場面で遠慮なくご指摘をいただき、県政や国富のさらなる発展に力を貸していただきたい。

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お問い合わせ

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