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掲載開始日:2022年2月1日更新日:2024年2月5日

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宮崎県の伝統的工芸品<雅趣・伝統の美>

令和4年度に宮崎県伝統的工芸品の公式デジタルブックを制作しました。伝統的工芸品の製作工程をはじめ購入先や関連HP等を掲載しておりますので、ぜひご覧下さい。

宮崎県伝統的工芸品公式デジタルブック(外部サイトへリンク)

雅趣・伝統の美

本場大島紬(Honba-Ohshima-tsumugi)

本場大島紬の写真

<経済産業大臣指定伝統的工芸品>

都城地域で生産されている本場大島紬は、奄美大島から疎開して来た人々が手掛けたものです。

奄美大島特産の泥染大島ばかりでなく、白を基調とした精巧な絣づかいの白大島、梅などの草木を染料として用いた味わい深い色調をもつ草木染大島、また駒糸を使用し清涼感あふれる最高級の夏着尺夏大島(ほとんど都城地域でしか生産されていません。)など、秀逸品との市場評価を得ています。

製造は、意匠→締め→染→織の順番で行われ、機械をいっさい使わず、全て熟練した職人の手によって作り上げられています。

昭和50年2月に鹿児島県の産地とともに国の伝統的工芸品の指定を受けています。

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宮崎手紬(宮琉手紬・綾の手紬・日向紬)(Miyazaki-tetsumugi)

宮崎手紬の写真

宮崎手紬は、糸作りから手織りまで、80余りにおよぶ全工程すべてが昔ながらの手作業で行われ、その工程の一つ一つに熟練の技が要求されます。

独特の風合いと微妙な色彩の美しさを持つこの紬は、山野に自生する草木の煮汁で何度も染めあげ、それを古来の手法そのままに手ばたで織りあげることによって、作り上げられます。

織りあげた紬は、絹のみが持つ独特の美しさと気品を漂わせ、また、使用しているうちに布目がつまり、機械織りでは出せないつやと深い味わいを生み出します。

年を経ても型くずれすることのない強じんさ、軽やかでここちよい感触、それが宮崎手紬の特長と言われています。

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さつま絣(Satsuma-gasuri)

さつま絣の写真

さつま絣は、日本の綿織物を代表する一品です。木綿特有の柔らかさ、温かさに加えて、他の綿かすりには見られない柄の精巧さが特色です。

ごく細かい綿糸を使い、織締め法という大島紬とほぼ同じ工程で製造されます。

木製の締め機(はた)に経糸(たていと)をかけ、かすり糸を横から打ち込み、経(たて)の上下糸でかたく締め付けた後、藍(あい)ガメにつけて染色します。これにより、経糸で締めたところはかすりとなり、締めないところは無地になります。

深みのある濃藍色になるまでには、数十回染色、乾燥を繰り返します。さつま絣は、少し織るたびに、糸の一本一本を針で調整するため、かなり細かい十字でもがっちりとかみあっており、手触りもつやも絹のように感じられます。

このような細かい作業が、手作業で行われているため、さつま絣が一反完成するまでに90日ほどかかります。

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日向榧碁盤・将棋盤(Hyuga-kayagoban・shogiban)

日向榧碁盤・将棋盤の写真

碁盤・将棋盤の材料には、一般に榧、桂が使われますが、特に宮崎県産の榧は、日向本榧と呼ばれ、光沢・色彩ともに美しく独特の香りと弾力性に富んでいます。

材料となる榧材は、数百年を経た大木を木取りし、3年から7年の天然乾燥を経て盤として仕上げられます。この木取りの方法は、柾目取りと板目取りの2種類があり、柾目が高級とされています。

盤面に線を引くには高度な技術が要求され、今でも刃物で黒漆を引き、一晩おいて木ろうを塗り磨いて仕上げられます。

また、丹念に仕上げられた手作りの脚は隠れた芸術品とも言われ、クチナシの実を形どり、勝負に第三者の口出しを許さないとの意味が込められています。

碁盤といえば日向榧碁盤と言われるほど、宮崎を代表する全国屈指の工芸品です。

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日向はまぐり碁石(Hyuga hamaguri-goishi)

日向はまぐり碁石の写真

碁石の材料は、白石と黒石で異なりますが、白石は日向市のお倉が浜で採れる日向蛤(スワブテ蛤)が最上とされています。

この碁石の特徴は、無数の細かな縞目と、宝石のような輝きがあること、また組織が硬く緻密なため、丈夫で打つとき感触が良い点にあります。

現在では、原料のほとんどをメキシコ産の貝に頼っていますが、この碁石も日向蛤碁石に劣らぬ美しさと気品を備えています。

碁石の製造工程は、最近になって大部分が機械化されていますが、高級品といわれるものはすべて手づくりであり、微妙な丸みを出すにはかなりの熟練が必要とされます。

現在、蛤碁石は、日向市が全国で唯一の産地となっています。

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宮崎漆器(Miyazaki-shikki)

宮崎漆器の写真

宮崎漆器は、戦後に沖縄から伝わったもので、歴史的には新しいものですが、沖縄の古い伝統工芸である琉球塗の流れをくむものとして、極めて貴重な工芸品となっています。

また、琉球の琉と宮崎の宮をとって、別名「琉宮塗」とも言われています。

木地の材料には、南九州特産のケヤキ、ミズメ、イスの木が用いられ、独特の堆錦(ついきん)という加飾法で、模様をつけて仕上げられます。

堆錦は、漆に多量の顔料を混ぜ堅練りしたものを薄く延ばして文様を切り抜き、漆器に貼りつけていく装飾法です。

また、宮崎の高温多湿の風土が、漆の乾燥に適しており、朱塗りの色が特に冴えています。盆、茶托(ちゃたく)、硯箱(すずりばこ)、飾盆などが作られ、県内外で広く愛用されています。

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紅渓石硯(Koukeiseki-suzuri)

紅渓石硯の写真

紅渓石硯は、延岡市の北部に位置する北川町の源歳木山(げんさいきやま)から切り出される美しい赤石を使って作られています。この赤石は、きめが細かく、硯石として理想の原石と言われ、色あい、石質が中国の端渓石に匹敵することから、それにちなんで紅渓石と名付けられています。

紅渓石は約130年前に発見され、明治10年には、硯作りが始まったと伝えられています。

当時は、数人の硯師がいましたが、現在では、4代目相馬羊堂(そうまようどう)さんが、その伝統を守っています。

硯は、原石をノミで削って形を整え、彫刻を施し仕上げの磨きをかけます。特に、硯面を水平にするのに高度の技術を要し、長年の勘と微妙な指先の感触で作り上げられます。このように仕上げられた紅渓石硯は、下関の赤間硯とともに最高級品として知られています。

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小林籐工芸品(Kobayashi-tou-kougeihin)

小林籐工芸品の写真

小林市の籐工芸品は、半世紀を越える歴史を有し、現在では本県を代表する工芸品の一つとなっており、九州内でも唯一ここでしか作られておりません。

籐工芸品には、永年培われた技によってはじめて生み出される緩やかな曲線の美しさ、あるいは、耐えた湾曲の美しさ、そしてときには幾何学的な美しさがあり、使い手に安らぎの空間を与えてくれます。

目に触れない細かな部分にまで神経を行き届かせた丹念な製品づくりには、製作者の物づくりに対する愛情・情熱が感じられ、手づくりの製品ならではのぬくもりが伝わってくるようです。

数十年前の製品でも丈夫で少しの傷みもなく、いまだに斬新さを保っており、県内外から高い評価を受けています。

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日向工芸家具「漆塗」(Hyuga kougei-kagu)

日向工芸家具の写真

材料のクス、ケヤキ等の大木を5年以上も乾燥させた後、製材・カンナ仕上・縁型作り・研磨・漆塗装・組立の各工程を経て製作されますが、特に漆塗装は、むらのないようハケで塗り布で拭く工程を6~7回繰り返す、すぐれた技法を要するものです。

主要品目としては、応接台、つい立て、いろり等があります。

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お問い合わせ

商工観光労働部観光経済交流局 国際・経済交流課

ファクス:0985-26-7327

メールアドレス:kokusai-keizaikoryu@pref.miyazaki.lg.jp