掲載開始日:2020年4月22日更新日:2024年4月15日

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解体工事業者(フロン排出抑制法)

フロン排出抑制法(正式名称「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」)では、フロン類を使用している業務用エアコン・冷凍冷蔵機器(第一種特定製品)の廃棄等の際に、フロン類を回収することを機器の所有者に義務付けています。

建築物等を解体する場合、解体工事業者は、解体を行う建築物等における第一種特定製品の有無についての事前確認等をしなければなりません。

  • 法改正により、建物解体時の規制が強化されました(令和2年4月1日施行)。改正された部分は太字で表記していますので御確認ください。

1.解体工事における事前確認

建築物の解体工事においては、建物内にフロン類が充塡されたままの第一種特定製品が設置・存置されている場合があります。

第一種特定製品が設置されたまま解体工事に着手し、フロン類を大気に放出した場合は罰則適用の対象となり、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられるため、第一種特定製品の有無について必ず確認してください。

(1)事前確認と確認結果の説明

建築物その他の工作物の全部又は一部を解体する建設工事において、解体工事元請業者は、当該建築物その他の工作物における第一種特定製品の設置の有無について確認を行うとともに、解体工事発注者に対し、確認結果について、必要な事項を記載した書面を交付して説明しなければなりません。また、その書面の写しは第一種特定製品の有無に関わらず3年間保存する必要があります。

(2)対象となる解体工事

全ての解体工事が対象です。

リフォーム等においても「一部を解体する工事」に該当するため、事前確認等が必要となります。建設リサイクル法における事前届出の規模要件とは異なるものであるので注意してください。

ただし、建築物その他の工作物に第一種特定製品が設置されていないことが明らかなものについては事前確認をする必要はありません。

注意:「第一種特定製品が設置されていないことが明らかなもの」とは下記のような例が挙げられます。

  • 東屋のような建築物
  • 発注者から既にフロン類を回収した「引取証明書」又はその写しを明示された場合

(3)第一種特定製品の設置場所及び機器の種類

第一種特定製品の設置が想定される場所及び機器の種類の例として、下表のようなものがあります。

第一種特定製品の設置場所及び機器の種類の例

設置場所

機器種類の例

スーパー、百貨店、

コンビニエンスストア

全体

パッケージエアコン(ビル用マルチエアコン)
ターボ冷凍機、スクリュー冷凍機
チラー、自動販売機
冷水機(プレッシャー型)、製氷機

食品売り場 ショーケース
酒類・飲料用ショーケース
業務用冷凍冷蔵庫
バックヤード プレハブ冷蔵庫(冷凍冷蔵ユニット)
生花売り場 フラワーショーケース

公共施設

オフィスビル

パッケージエアコン(ビル用マルチエアコン)
ターボ冷凍機、スクリュー冷凍機
チラー、自動販売機
冷水機(プレッシャー型)、製氷機

各種ホール
役所

レストラン、飲食店、
各種小売店

魚屋、肉屋、
果物屋、食料品、
薬局、花屋

店舗用パッケージエアコン
自動販売機、業務用冷凍冷蔵庫
酒類・飲料用ショーケース
すしネタケース、活魚水槽
製氷機、卓上型冷水機
アイスクリーマー、ビールサーバー

工場、倉庫等

工場、倉庫

設備用パッケージエアコン
ターボ冷凍機、スクリュー冷凍機
チラー、スポットクーラー
クリーンルーム用パッケージエアコン
業務用除湿器
研究用特殊機器(恒温恒湿器、冷熱衝撃装置など)
ビニールハウス(ハウス用空調機(GHPを含む))

学校等 学校、病院 パッケージエアコン(GHP含む)
チラー
業務用冷凍冷蔵庫、自動販売機
冷水機、製氷機
病院用特殊機器(検査器、血液保存庫など)

2.書面による説明

事前確認の結果について、下記の事項が記載された書面により説明し、その写しを3年間保存しなければなりません

  • 書面の交付年月日
  • 特定解体工事元請業者の氏名又は名称及び住所
  • 特定解体工事発注者の氏名又は名称及び住所
  • 特定解体工事の名称及び場所
  • 建築物その他の工作物における第一種特定製品の設置の有無の確認結果

法定様式はありませんが、様式の例として、一般財団法人日本冷媒・環境保全機構(JRECO)(外部サイトへリンク)が作成しているものがあります。

注意:特定解体工事とは、建築物その他の工作物(第一種特定製品が設置されていないことが明らかなものを除く。)の全部又は一部を解体する建設工事のことです。

3.フロン類の回収

事前確認の結果、第一種特定製品が設置されている場合は、フロン類の回収について発注者と相談してください

フロン類の回収も含めて解体工事を請け負う場合には、「第一種フロン類引渡受託者」となり、下記の義務が生じます。

(1)第一種フロン類充塡回収業者へのフロン類の引渡し

第一種特定製品に充塡されているフロン類を第一種フロン類充塡回収業者に引き渡さなければなりません。

第一種フロン類充塡回収業者の名簿は、ホームページ「みやざきの環境」(外部サイトへリンク)に掲載しています。

(2)委託確認書の回付、写しの保存

フロン類を引渡すために、発注者から「委託確認書」の交付を受け、第一種フロン類充塡回収業者に回付する必要があります。なお、フロン類の引渡しの再委託を行う場合は、あらかじめ発注者が再委託を承諾する旨の書面(再委託承諾書)の交付を受ける必要があります。

委託確認書の写し及び再委託承諾書は、3年間保存しなければなりません。

(3)引取証明書の保存

第一種フロン類充塡回収業者から交付を受ける「引取証明書」の写しを3年間保存しなければなりません。

(4)引取証明書の交付を受けるまでの期間について

解体工事の場合、委託確認書の交付から90日以内に発注者に引取証明書が届かないときは、第一種特定製品の廃棄等実施者から都道府県知事に報告されることになるため、フロン類の引渡しと委託確認書の回付は速やかに行う必要があります。

4.第一種特定製品の廃棄

第一種特定製品を廃棄物・リサイクル業者に引き渡す際は製品と一緒に引取証明書の写しを渡してください。引取証明書によりフロン回収済みであることを確認できないと、当該製品の引取りは拒否されます。

ただし、廃棄物・リサイクル業者が充塡回収業の登録を受けている場合には、フロン類の回収とあわせて製品の引き取りも依頼することができます。

5.その他

(1)下請業者に再委託する場合

第一種特定製品の廃棄を下請業者が実施する場合、それぞれの役割は次のとおりです。

元請業者

  • 事前確認結果の発注者への説明、説明書類の保存(3年間)
  • 委託確認書や引取証明書等の回付、その写しの保存(3年間)

下請業者

  • 事前確認の実施
  • (フロン回収も受託した場合)充塡回収業者へのフロン回収の依頼
  • 引取証明書の写しを3年間保存
  • 第一種特定製品の引き渡し(引取証明書の写しを添付

(2)建設リサイクル法に基づく届出への記載

建設リサイクル法に基づく届出別表1のうち、「残存物品」の項目は第一種特定製品も記載することとしています。

6.参考資料

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お問い合わせ

環境森林部環境管理課 

〒880-8501 宮崎県宮崎市橘通東2丁目10番1号

ファクス:0985-38-6210

メールアドレス:kankyokanri@pref.miyazaki.lg.jp