掲載開始日:2024年8月1日更新日:2024年8月1日

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水難事故の防止について

~川や海での活動をより安全に楽しいものとするために~

遊び、生き物探しや魚釣りなど、川や海は自然に触れることができる魅力的な空間です。しかし、楽しいはずの水辺空間は、一転して水難事故につながる危険性もあります。
川や海は公共の利益や他人の活動を妨げない限り、自由使用が原則であり、安全確保は自己責任において行うことが求められます。
や海での活動をより安全で楽しいものとするために、事前にリスクを認識し、十分な準備と安全確保を行いましょう。

川や海の危険

川の危険な特徴

  • コケが生えた石や岩があるため、滑る
  • 砂利が安定していないため、崩れる
  • 川の形状により、流れが急に速くなる
  • 川の中は陸上からは見えにくいため、深みにはまる
  • 上流の天候変化やダムの放流等により、急に増水する
  • 河川管理施設(護岸、水門、床止め等)に立ち入り、足をとられる・転落する。

など多数

海の危険な特徴

  • 波浪により、離岸流が発生する(離岸流とは…下記記載)
  • 河口付近の水の流れにより、崩れ砂が発生する(崩れ砂とは…下記記載)
  • 強い風により、高波が発生する
  • 遠浅になっていたとしても、途中から急に深くなる
  • 海岸管理施設(消波ブロック等)に立ち入り、足をとられる・転落する。

など多数

離岸流とは…

岸流とは、波浪によって生じる海岸の波打ち際から沖に向かってできる強い流れです。

洋に面している、遠浅で海岸線が長い砂浜などに発生しやすいといわれ、サーフィンに向いた波(向岸流)が起こるところでは、離岸流に常に注意しなければなりません。

県のように外洋に面し波浪のある海岸では離岸流が多くの箇所で発生していると考えられます。

岸流は幅が10~30m、岸から沖への長さは数十mから数百mにもなると言われています。万が一、離岸流によって沖に流された場合は、落ち着いて海岸と平行に泳いで離岸流から脱出しましょう。無理に泳がず楽な姿勢で浮いて救助を待つことも有効です。

離岸流

崩れ砂とは…

れ砂とは、水の流れで崖のように砂がほぼ垂直に切られ、自然に崩れる又は人が近づくと体重に耐えかねて砂が急に崩れるものです。河口部に発生しやすいと言われています。

の上であるからといって水辺の近くでは安全な場所はありません。急に崩れることがありますので、近づかないようにしましょう。

活動前の注意ポイント

事前情報把握

天気予報

動する川や海での天候の変化を予測できるよう事前に天気予報等を確認しましょう。前日や前々日の分も調べておきましょう。

活動する場所の情報等もチェック

前に過去の水難事故発生箇所を知ることも事故の未然防止につながります。

注意:事故の表示がないところであっても、安全ではありません。100%安全といえる川や海はありません。

た、事前に活動する場所を現地で確認し、危険な場所をあらかじめ察知しておくことも大切です。

ライフジャケット、救助用具等の準備

ライフジャケット

代においてライフジャケットは川や海のシートベルトです。人間の浮力だけでは限界があります。

には流れが、海には波・潮があり、泳ぎが得意な方でも、溺れてしまうことがあります。

昔前と違って今やライフジャケット着用はスタンダードです。

人も子どもも関係なく、ライフジャケットを着用しましょう。

た、正しく着用しないと効果が発揮できません。

  • (1)体格にあったサイズのもの、活動場所・活動内容に応じ浮力のあるもの※を選ぶ
  • (2)着用時にずり上がらないようベルトをよく締める
  • (3)ファスナーはしっかり締める

をポイントに着用しましょう。子どもは股にベルトを通すタイプが適しています。

活動場所の流れによって大人用では、11.7kg以上(主に急水エリア)、7.5kg以上(主に流水エリア)、5.85kg以上(主に静流エリア))の浮力を有するもの。子ども用・幼児用では、4kg以上の浮力を有するもの。

ライフジャケットむうちゃん

救助用具

自分以外の人が流された時に陸上から救助するためのスローロープ(投げて救助する水に浮くロープ)を万が一に備え準備しましょう。(事前にロープの取扱いを確認し、練習を行うようにしましょう。)

また、救助要請の連絡手段を確保するため、携帯電話・スマートフォンを防水パックに入れて携行しましょう。

その他
  • 滑りにくく、脱げにくい靴(ウォーターシューズ、マリンシューズ)
  • 体温を奪われないようにするラッシュガード等の速乾ウェア
  • 岩などから頭を守るヘルメット(水抜き用の穴があるなど、水辺での活動に適したもの)等

活動時の注意ポイント

常在危機

川や海での活動は常に危険と隣り合わせです。水際に近づくにつれてリスクは増し、流されることを想定しなければなりません。

事故は一瞬で起こるため、常在危機の意識を持ちながら、慎重に活動することが重要です。

以下は、活動時の注意ポイントの一部です。

  • 一人で活動せず、必ず同行者と一緒に活動する
  • 子どもから目を離さないだけでなく、子どもと一緒に行動する(川であれば川下に、海であれば沖側に大人がいること。)
  • 水辺に入るのは、監視員等がいる場所にする
  • 浮き輪、ボール、サンダルなどが流されても無理に拾いに行かない
  • 飲酒して水に入らない
  • ダムの放流のサイレンが鳴ったらすぐに水から上がる

など多数

さらに詳しく

(国土交通省作成「リバーアドベンチャー~川に魅せられし者たち~」)

もしも事故が発生した時は・・・

自分が流されたら

流された時、溺れそうになったら、誰もがパニックに陥ります。そして体が硬直し、さらに沈みやすくなります。

体の力を抜き、少しでも助かる可能性が高まるよう仰向け・上体を起こした浮き方など、自身の楽な浮き方で呼吸を確保しましょう。

立とうとしない、元いた場所に無理に戻ろうとしない、流れの穏やかな場所へを意識してください。

川の場合は、下流側につま先を向け、流れに対し岸側に斜め45°程度の角度をとることで推進力と流れの力が合わさり、効率的に岸側に移動できると言われています。

背浮き

フェリーアングル

同行者の行動

救助を求める

溺れている人を助ける水難救助は、救助しようとする人自身も水難事故に遭うリスクがとても高く、二次被害が発生しやすいと言われています。

事故に遭遇した場合は、まず周囲の人に声をかけ、協力を求めるとともに、消防(川)、海上保安庁(海)に救急要請しましょう。

川での事故:電話119(消防)

海での事故:電話118(海上保安庁)

リスクの低い行動をする

溺れている人に対しての行動としては、

(1)声をかける

(2)浮くものを投げる(浮き輪、クーラーボックス、ペットボトル等)

(3)スローロープや長いものを投げる

など、自分自身の安全を確かめた上で、リスクの低い行動からとりましょう。

河川・海岸管理者からのお願い

や海は自然そのものであり、危険はどこにでも潜んでいます。
大切な命を水難事故でなくさないために、川や海での活動を安全で楽しいものとするために、ライフジャケット着用をはじめとした十分な事前準備と危険性を認識した安全確保をお願いします。

水難事故啓発ぬり絵

↓クリックご自由にダウンロードして啓発にご活用ください。

水難事故啓発みやざき犬ぬり絵(JPG:146KB)

水難事故啓発出前講座

県では、水難事故啓発出前講座を通年で受け付けています。

応募者に条件はありません。学校・児童館・自治会等、皆様のお申し込みをお待ちしております。

講座例(PDF:374KB)

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お問い合わせ

県土整備部河川課 

〒880-8501 宮崎県宮崎市橘通東2丁目10番1号

ファクス:0985-26-7317

メールアドレス:kasen@pref.miyazaki.lg.jp