住宅づくりに係わる主な資格と各職種の紹介
住宅の建設又は取得においては、下記のような資格を有する人達をパートナーとしてお手伝いしてもらうこととなりますが、中には資格がなく業務を行なっている場合もありますので、契約時には資格の確認をしましょう。
1主に設計・監理に係わる職種
建築士事務所
- 建物を設計、監理をするためには、建築士の資格及び業を行うための建築士事務所登録が必要です。建築士は、その対象となる建物の規模や用途などによって次のように区分されています。
- 一般に2階建て木造の住宅(延べ面積100~300m2)であれば、1級建築士(国土交通大臣の免許)、2級建築士及び木造建築士(都道府県知事の免許)が設計、監理を行う資格を有します。
建築士の設計範囲
注意:特建とは、特殊建築物のことで、学校・病院・劇場・映画館・観覧場・公会堂・集会場(オーディトリアムを有するもの)・百貨店をさす。
- (社)日本建築士会連合会では、建築士の継続的な能力開発と専攻領域及び専門分野を明確にするために次のような制度を設けて、研修活動を行なっています。
- 専攻建築士制度・・・建築士の専攻領域及び専門分野を表示し、建築士の責任の明確化を図る自主的制度。
- CPD制度(建築士会継続能力開発制度)」・・・建築士会が実務と研修の実績を記録・証明し、社会に示す制度。証明書を発行。
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建築設備士
福祉住環境コーディネーター
- 高齢者や障がい者に対して住みやすい住環境を提案するアドバイザーです。医療・福祉・建築について体系的で幅広い知識を身につけ、各種の専門家と連携をとりながらお客様に適切な住宅改修プランを作成します。
- 東京商工会議所、各地商工会議所が主催する検定試験です。
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インテリアプランナー
- 建物の内装(インテリア)のプランニングにおける企画、設計、工事監理を行う知識と技術を持つ専門家です。
- (財)建築技術教育普及センターが行う試験に合格し、登録を受けた資格者のことです。
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インテリアコーディネーター
- インテリア計画の作成、インテリア商品選択のアドバイスなどをするとともに、インテリア関連商品の幅広い知識を有する専門家です。
- 経済産業省所管の(社)インテリア産業協会が認可する資格です。
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2建設と建設の管理に係わる職種
建設業
- 住宅などの建設業務を行うためには、建設業の許可が必要となる場合もあります。(建設業法第3条第1項条文と施行令条文とを記載すること)
- 建設業は経営管理能力(経験実績5年以上)、技術力(専任技術者を備えていること)、誠実性(過去に許可取り消し、刑法等の罰金刑を受けその後一定の期間を経過している)、財産的な基礎(500万円の資金調達能力があること)の4つの要件を満たしたところに認可されます。
- 工事金額が500万円未満のリフォーム工事等には建設業許可がいらないため、新規業者が参入しやすくなっています。
- 建設業の申請書や行政処分の有無がわかる監督処分簿は、下記の場所で閲覧できます。
業者所在地 |
許可 |
閲覧場所 |
2つ以上の都道府県に営業所を設置 |
国土交通大臣 |
国土交通省各地方整備局 |
1つの都道府県だけに営業所を設置 |
各都道府県知事 |
宮崎県県土整備部管理課 |
施工管理技士
- 建設工事の技術検定試験に合格した者で、建設機械施工技士、建築施工管理技士、電気工事施工管理技士、土木施工管理技士、管工事施工管理技士、造園施工管理技士の6種類があります。
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3不動産の取引及び管理に係わる職種
宅地建物取引業
- 宅地建物取引業の免許を受けていないと宅地建物取引業の(宅地若しくは建物の売買若しくは交換、又は宅地若しくは建物の賃貸の代理若しくは媒介)業務は行えません。
- 宅地建物取引業の免許の有効期間は5年間です。有効期間満了後引き続き業を営む場合は免許の更新申請を行うことが必要です。
業者所在地 |
免許 |
2つ以上の都道府県に事務所を設置 |
国土交通大臣 |
1つの都道府県だけに事務所を設置 |
各都道府県知事 |
宅地建物取引士
- 宅地や建物の取引の契約から締結までの手続きを円滑にし、適正な取引を確保するために必要な資格です。
- 事務所に従事する者のうち5人に1人は専任の宅地建物取引士をおかなければなりません。
不動産鑑定士(国土交通省)
- 地域の環境や諸条件を考慮して「不動産の有効利用」を判定し、「適正な地価」を判断することを業務とします。
- 不動産鑑定士は、不動産の価格だけではなく、不動産の適正な利用の専門家でもあります。
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4分譲マンションの管理に係わる職種
マンション管理士
- マンション管理士とは、専門的知識をもって、管理組合の運営、建物構造上の技術的問題等マンションの管理に関して、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務とします。
- マンション管理士になるには、マンション管理士試験に合格し、マンション管理士として登録する必要があります。
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管理業務主任者
- マンション管理業者が管理組合から管理業務を受託する際には、管理組合に対して重要事項の説明を行い、その後も管理業務の処理状況のチェック等から管理組合への報告までの業務を行うのが管理業務主任者です。
- 管理業務主任者となるには、管理業務主任者試験に合格し、管理業務主任者として登録し、管理業務主任者証の交付を受ける必要があります。
- マンション管理業者は、その事務所ごとに、国土交通省令で定める数の専任の管理業務主任者を置かねばならないことが法律(マンション管理適正化法)で義務付けられています。
- マンション管理士は、管理組合に対する助言・指導が主な仕事ですが、管理業務主任者は管理会社が管理組合から受託した管理業務のマネジメントを主に行うことになります。マンション管理士と管理業務主任者の資格は、どちらもマンション管理に関する資格であるので、混同されがちなのですが、その業務内容は大きく異なるものです。
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