中古住宅の選び方
中古住宅探しのポイント
中古住宅は、自分の目でしっかり確かめ、まず基本的な住宅性能を満足しているか確認しましょう。
また、現在の法的な条件で建替えやリフォームが可能であるか、さらに権利関係も確認する必要があります。
1.希望条件を考える
中古住宅も、新築住宅購入の場合と同様、ご家族の現在及び将来のライフスタイルやライフステージをイメージし物件を検討しましょう。
(検討事項)
- どの程度の期間住もうと考えているのか。
- 購入し、リフォームするのか。リフォームをしないでよいのか(家の状況、手持ち資金などによる)。
- 家は解体し、建て替えるのかなど。
2.物件確認のポイント
購入後、リフォームして居住する場合、外壁の傷や汚れを気にするよりも基本構造を見る必要があります。特に基礎、土台、床下などを見ておきましょう。
耐震について
- 基本的に昭和56年以前の建物は、旧耐震基準で建てられています。図面等があれば耐震性を専門家にみてもらいましょう。耐震性がなければ、耐震のための改修工事が必要となります。
- 耐震診断について、市町村の助成等が受けられる場合があります。市町村役場の建築担当課へ問い合わせてみると良いでしょう。
- 耐震改修工事または耐震補強工事を行なう方は、住宅金融支援機構のリフォーム融資が受けられます。
- 中古物件でも建築基準法上、適法であれば、確認審査機関の確認済証及び検査済証がありますので、仲介を依頼する不動産会社に依頼して、これら証書の有無を確認しておきましょう。これら証書があることで物件の耐震基準の状況、建ぺい率、容積率などの建て方の状況が把握できます。
建築制限について
- 敷地が都市計画上、どのような制限の地域にあるのか、購入前に市町村役場の都市計画担当課や建築担当課で確認しましょう。
- 地域によっては敷地の「建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)」や「容積率(敷地面積に対する延べ床面積の割合)」、高さ制限などにより、思ったとおりの建替えや増築ができない場合もあります。
- 市街化調整区域では増築や改築ができない場合があります。増築や改築についての建築制限についても確認しておきましょう。
下水道などの都市施設の整備状況について
- 購入後、建替えする場合に備えて、公共下水道の整備状況を調べ、公共桝へのつなぎこみや個別合併浄化槽の設置の必要性の有無、個別合併浄化槽の設置が必要であれば放流先の有無について市町村役場の建築担当課で確認しておきましょう。区域によっては、合併浄化槽の設置に対し補助がある場合があります。
3.権利関係の確認について
- 中古住宅の場合には、権利関係が複雑な場合もあり、事前調査が必要です。購入の意向を固めたら、仲介している不動産会社に権利関係をよく確認しましょう。
- また、法務局では手数料を払えば、所有権や抵当権など権利の履歴が記載されている登記事項証明書を誰でも入手することができます。
登記内容の確認
- 登記事項証明書に掲載されている情報について、抵当権など自分が把握している情報と一致しているかどうか確認します。
増改築部分の登記はされているか
- 中古住宅の増改築部分は、未登記になっている場合が多いようです。特に中古住宅を抵当にして融資を受けるときには登記部分しか融資の対象となりませんので、注意が必要です。
抵当権の確認
- 一般的には抵当権がある物件は売買後のトラブルの原因ともなりますので、抵当権が抹消されているか、登記事項証明書で確認しておきましょう。
仮差し押さえ物件は避ける
- 競売申し立てや仮差し押さえなどの登記がある場合は、所有権が自分のものになるかわかりません。
- また、物件の所有者が、借入金を返済しない限り購入できない場合がありますので、注意が必要です。
借地権、借家権がある場合は、明け渡し困難な場合がある
- 登記簿上に記載されない「借地権」、「借家権」があった場合、明け渡しが困難になり、購入できないこともあります。
4.さらに安心して中古住宅を購入する場合のポイント
「既存住宅売買かし保険」を活用することをお奨めします。
これは、中古住宅の検査と最長5年間の保証がセットになった保険制度です。
宅建業者が販売する場合は宅建業者が、個人間で売買する場合は検査会社が被保険者になり、万が一、雨漏りや住宅の傾きなどが起きてしまった場合には、補修費用等の保険金が被保険者(被保険者が倒産等した場合は買主)に支払われます。
- →「既存住宅売買かし保険」について詳細はこちらへ
- →物件の検索はこちらへ
- →耐震改修リフォーム融資はこちらへ
5.中古住宅購入の場合の契約のポイント
- 中古住宅における売買契約時のチェックポイントは次のようなことがあげられます。
- 契約時の当日に内容を理解するのは時間もかかりますので、数日前に仲介している不動産会社から「重要事項説明書」や「契約書」のコピーを送ってもらい、読んでおくのが良いでしょう。
- 重要事項説明書の受領書に押印しても、契約にはなりませんので、落ち着いて内容を確認しましょう。
重要事項説明書をみる主なポイント
重要事項説明書をみる主なポイントは下記のようなことです。
- 「物件の表示」
- 「法令上の制限」
- →物件のある地域の建ぺい率、容積率などを記載しています。現在の建物はどの程度増築又は改築が可能なのか等を確認しましょう。また、建築確認済証や完了検査済証、各種法令等に基づく許可証等の有無を確認しておきましょう。
- 「登記事項説明書に記載された事項」
- →土地・建物の所有者と住まいの売り主は同じか、土地や建物に抵当権などがついている場合は、引き渡しまでに除外できるかどうかを確認します。
- 「道路のこと」
- →接している道路の管理主体(公道なのか私道なのか)などを調べ、再建築が可能かどうかも確認しましょう。
私道の場合は持ち分負担が必要となりますので、十分確認しましょう。
- 「水道・電気・ガス・下水道のこと」
- →水道や下水道が近くまできていないと、引き込み費用に別途負担金がかかります。
- 「契約の解除に関する事項」
- →万一のことを考えて、宅地建物取引主任者に確認しておきましょう。など
- →不動産会社との契約について詳細はこちらへ
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