掲載開始日:2020年6月15日更新日:2023年3月7日
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本県は、森林が県土の76%を占める森林県です。また、木材の生産基盤の整備等により、スギ素材の生産量は平成3年から全国一位となっています。本県では、気候・風土にあった優良な木造住宅で、地震や台風にも強い「みやざきの家」仕様の木造住宅を推奨しており、新設の戸建て住宅の在来木造率は全国で上位となっています。県産材を活用した木造住宅に住むことは、災害防止、水源涵養、多様な生物が生きる環境づくり、さらには地球温暖化防止にもつながります。
→スギを使って健康に心地よく暮らす(PDF:3,104KB)
本県で生産されるスギの品種は主にオビスギです。スギは腐りにくさやシロアリへの耐久性が知られており、以前から住宅の建設から建具などにまで使用されてきました。
住宅の構造材として、スギは他の樹種より力学的性質が低いので、限られた用途にしか使えないなどという声を耳にすることがあります。しかしながら、一般的な住宅に要求される性能を考えれば、スギは十分な力学的性質を有しており、場合によっては、他樹種よりもむしろ優れた性能を発揮することもあります。安心・安全な木材と言えます。
1995年の阪神・淡路大震災では、木造住宅にも大きな被害がありました。そのため、本県では「みやざきの家」仕様の木造住宅を造り、兵庫県南部地震と同程度の震度7の地震がきても安全であることを確かめるため、平成7年11月から平成8年1月まで香川県多度津工学試験所にて、宮崎県産材を使用した実物大木造住宅(2階建て、約132平方メートル)の振動実験を行いました。その結果、5回の振動実験でも「みやざきの家」には、大きな被害はなく、地震への安全性が実証されました。
「みやざきの家」は、本県の気候・風土に合った優良な木造住宅であり、地震にも台風にもとっても強いのです。下記に、みやざきの家標準仕様の主な6つのポイントを紹介します。
柱は、屋根や2階の床の重さを支える大事な部分なので、「みやざきの家」では、すべての柱(間柱を除く)の太さを12cm角とし、耐震性・耐久性をアップさせています。また、2階の隅柱等は通柱とし、2階の柱や壁はなるべく、1階の柱や壁の上にのせるように配置しましょう。
地震や台風などで建物に横からの力が加わったとき、それに耐える働きをするのが筋かいなどの耐力壁です。「みやざきの家」では、通常の1.5倍の筋かいをバランスよく入れることで耐震性をアップさせています。また、筋かいと柱や土台等とは、筋かいプレートでしっかり固定しましょう。筋かいが外れては、耐震強度が低下してしまいます。
「べた基礎」とは建物下の地盤全体に鉄筋を網の目状に配筋し、そこにコンクリートを流し込んで作る基礎のことです。鉄筋コンクリート面全体で建物を支えるため、地震などの衝撃を効果的に地盤へ逃がすことができます。「みやざきの家」では、このべた基礎を標準仕様にしています。しかし、軟弱地盤に建てると「不同沈下」を起こしてしまうことがありますので、事前に必ず地盤調査を行いましょう。
「ホールダウン金物」とは、地震の時に土台から柱が抜けるのを防ぐため、基礎と柱を直接結ぶ金物です。「みやざきの家」では、建物の出隅・入隅の部分に設置することで耐震性をアップさせています。大事な金物ですから、しっかり取り付けましょう。
従来の工法では通気通路を設けることなく直接サイディングを貼ったりモルタル塗りをしてしまうために、壁体内の通気が遮断され、外壁内の結露により柱・土台が腐朽することがありました。「みやざきの家」では、外壁内に通気をとり、結露などを防止することにより建物の耐久性をアップさせています。
建物の床下が湿ると大事な土台や束(つか)、柱が腐り、シロアリの発生の原因となりますので、十分な換気・防湿対策をとりましょう。「みやざきの家」では、基礎パッキンや土間コンクリート(べた基礎兼用)を施し、空気をスムーズに流すことにより、湿気が床下に留まる心配がなく、耐久性をアップさせています。
県や関係団体では、様々な県産材住宅に関する取組を行なっています。ここでは、その事例を紹介します。
県内の木材業界と住宅業界が緊密に連携して行う高品質な県産材住宅づくりへの取組み等を支援することにより、住宅分野における県産材の需要拡大を図ることを目的に、平成19~21年度に実施しました。その施工事例を紹介します。
「みやざきスギ」を活用した木造住宅の普及促進を図り、県民や木材業者をはじめ、工務店や設計事務所など住宅産業関係者も巻き込んだ県産材の需要拡大を推進する目的に、下記の2事業を実施しました。
県産材をふんだんに活用し、PR効果の高いモデル的な住宅づくりとその展示説明会を開催することにより、県民の皆様に「建てるなら県産材で」という意識を醸成していただくため、県内10企業が取組ました。その施工事例の一部を紹介します。
「建てるなら県産材で」という意識を醸成していただくための講習会の開催や本県ならではの太い大黒柱を含む柱81本等のプレゼントを行いました。
木も持つぬくもりややわらかさ等の特徴を活かし、デザインや機能性に優れた木造建築物の設計のコンクールを開催しました。その受賞作品を御紹介します。
その他の情報は、下記をご覧ください。
団体名 | 電話番号 |
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宮崎県木材協同組合連合会(外部サイトへリンク) | 0985-24-3400 |
宮崎県産直住宅推進協議会(外部サイトへリンク) | 0986-36-0755 |
諸塚村産直住宅(外部サイトへリンク) | 0982-65-1116 |
宮崎家づくり塾(外部サイトへリンク) | 0985-32-0866 |
団体名 | 電話番号 |
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宮崎県環境森林部山村・木材振興課 | 0985-26-7156 |
(社)宮崎県森林林業協会(外部サイトへリンク) | 0985-27-7682 |
宮崎県木材利用技術センター | 0986-46-6041 |
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このホームページに関する問い合わせ先
宮崎県県土整備部建築住宅課
住所:宮崎市橘通東2丁目10番1号
電話番号:0985-26-7194
ファクス番号:0985-20-5922
メールアドレス:kenchikujutaku@pref.miyazaki.lg.jp